第20話 副島監督囲み取材 2回目(スポーツ新聞風)
ファルコンズ本拠地poipoiドーム前、関係者通路。
金沢オリオンズとの3連戦明け、休養日。
◆◆
――ペナントレース終盤に入って現状について。
「十分にやれているという感じ」
――首位陥落で2位につけているが。
「前にも言った通り、もともと1位は狙っていなかったからな。当初の目標であるCS進出は今も変わっていない。そこはブレていない」
――オリオンズとの3連戦、総括について。
「個人的には満足してる。そりゃ全部勝てれば最高やけどもフタを開けてみれば結果も悪くないし、何より内容が良かった(オリオンズとの3連戦は1勝1敗1分)」
――初戦の引き分けについて。
「まず何よりオリオンズ戸田の投球が素晴らしかったよな。あれは今シーズン最高のピッチングの一つやったんちゃうかな。9回に何とかチャンスを掴みかけたけど、気迫で抑えられたという感じ。たぶんあの場面で代える選択肢もあったやろうけど、延長も含めてしっかりと投げきったからね。脱帽です」
――立花が今季最長の投球回だった。
「本人にも続投させる前に確認した。延長も入れたら先発完投分投げてるからね。絶対に落としたくない試合だったから助かった」
――2戦目は0-1で惜敗。
「2戦目はオリオンズの投手陣に完全に抑えられたな。先発から抑えまでがしっかりと仕事をしたという事。オリオンズの勝ちパターンに見事にしてやられた。柳葉がいいピッチングしてくれたから何とか勝ちたかったが、オリオンズが一枚上手やったかな」
――打って変わって3戦目は8-1と打線爆発で大差での勝利。
「正直、2戦目での負けがどうチームに影響するかと少し心配やったけど、ウチ自慢の打線がうまく機能してくれた。それに打ち勝っただけじゃなくて、中継ぎ含めてしっかり抑えた中でのアレだけ打って勝てたのが大きい。去年との違いを一番感じられた試合だったかもしれん」
――御船が5打数4安打(1本塁打含む)で猛打賞。
「やっぱり主軸が打ってくれんとな。あれで一気にチームの雰囲気も良くなった。さすが御船といったバッティングやったな。しっかりチャンスで打ってくれたし、ベンチでも安心して見ていられた」
――2戦目は9回から成田が登板。
「まぁちょっとテスト的な側面もあった」
――クローザー候補という事か?
「ファーマーがちょっとアカンからね。いないのであれば作るしかない、現状の中継ぎ陣の中で言えば成田をそこで使ってみるのもアリということ。本人の性格的にも十分適正あると思ってる」
――成田は1回を三者凡退でしっかりと抑えた。
「ゲームをきちんと締めてくれたね。まだ一回の登板だけやからあまり不確定な事は言えんけど、あの投球なら可能性として十分考慮できる」
――立花の起用法は初戦のような事が今後もあり得るという事?
「絶対というわけではないが、わざわざ手段を自分から捨てるつもりはないという意味。勿論、行ける時は先発陣にどんどん投げてもらいたいが、疲れも溜まってきている時期やし、CSに向けて無理はさせられない」
――先発陣からの反発は無いのか?
「完全にゼロというわけではないけど、本人たちも勝ちたいという気持ちが強い。チーム全体でまずはCS進出、そこでもしっかりと仕事はあるからと各自には伝えている」
――チームの雰囲気は。
「悪くないんちゃうかな。全員がCS進出に向けて一丸となって走れていると感じてる。投打がしっかりと噛み合ってきたと3連戦で実感出来たし、十分にやれると俺も含めて思っているはず」
――シーズン最終盤に向けて。
「ここからは総力戦。うちは層が厚いわけじゃないからCSでスタミナ切れで失速する可能性もあるけど、そこは今はあまり考えない。現実的な目標をしっかりと一つずつ達成することが肝心やと思ってる。勿論、CSでの戦い方を何も考えていないわけじゃないが、そこは今は俺の頭の中だけでええんちゃうかな。まずは全員でしっかり勝ってCSに進出、それだけ。その為に出来ることを着実にやっていく」
※短いです。
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