第4話 過去

 これは、私がまだ小学生の頃の話です。

 私の名前は愛。突然だが、私には秘密があります。それは、愛した人に冷める前に殺すという秘密です。客観的に見たら、ただの変人、異常者、障がい者などというのでしょう。別に、行ってもいいです。私は、私を愛する人が私という存在を認めてくれて、承認欲求を満たしてくれるなら、他者の目なんか気にしません。

 これは、まだ私が、それに気づいてない時の出来事です。

 18時過ぎ頃、私は渋谷に来ています。駅の近くにちょこんと立っていると、知らない男が来た。

「やぁ、愛ちゃんでしょ?」知らない男は言ってきた。多分今日はこの人なんだろう。しかし、一目惚れするほど、その男はかっこよかった。私が何をやっているか、わかるだろう。パパ活である。なぜそんなことをやっているかって?お金が欲しいからである。

「ところで、愛ちゃんは親はいないの?」と、言ってきた。

「私に親はいません。物心ついた時から一人でしたから。今までは、ごみ箱漁って、捨てられた食べ物を食べて、今まで生きていました。その時、ロックのされていないスマホが落ちていたんです。」

「世の中、物騒なのにスマホ落とすなんて災難だね、その人」

物騒なことやっているあんたが何やってるんだ、と考えてはみたものの、まぁ考えても仕方ないかと改め、やめた。

 しばらく歩いていると、マンションに着いた。いたって普通のマンション。でも、それでもいいと思う。人それぞれだ。それに、その男は、まだ若そうに見える。これから出世するのだろうと、小学生ながら、いやらしいことを考えた。

「先、お風呂入ってもいいよ」と、男は優しく私に接してくれた。これが優しさなのだろうか、と思った。ヤる前だというのに、その男に恋をしてしまいそうだった。

 私が、出た後、男が入った。そして、流れるように、始まってしまった。最中、私は、この男が好きでたまらない。いつの間にか、

「好きっ、すきっ」と、連呼するようになっていた。男も返すように、言ってきた。一時間過ぎたころだろうか、終わった後、私は、なぜかその男に冷めてしまった。そして、殺意にも芽生えてしまった。しかし、まだ、小学生の私には、手で殺す手段がなかったので、

「今日泊まってもいい?」と、男に言った。男は、軽々しく了承した。そして、私は、寝る前に、キッチンに行って、包丁を奪った。それを隠し持って、布団に入った。男が眠りについてしばらくたってから、私は、殺人をした。心臓を一突きし、首を絞め、四肢を外し、内臓をとる、硬直した体を私は無理やり行った。その後、私は、証拠隠滅をした。そして、その男のスマホを覗いた。すると、そこには女がいた。普通の女、と失礼ながら思った。そして、私は、その女にメッセージを送った

【お前の男を殺した。これを警察に言ったら、お前も殺す。だがチャンスをやろう。お前に選択肢を与える。それは、これだ、(おとこのSNSを見せる)、お前の男がこういうのをやっていた。これに対し、お前が許せない、と答えを出すのであれば、お前の命は助けてやろう。それでも尚、この男を許せるといい、警察にもゆうのであれば、私は手段を択ばない。お前に少しでも関わりのある奴らを鏖殺するまでだ。それが嫌なら、前者を選べ。できるだけ早めの返事を待っている。】と、送った。

五分後、返事が来た。答えは、前者であった。その返事を見て、私は、悪魔のような笑みをするのであった。それが私の誕生だった。

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