第32話入学式当日
「入学式か、堅苦しいのは好きじゃないな」
偉い人の話が長かったりで
すごい時間がかかりそうだ
「私もー」
「何言ってるんだ、王城である。
新年会に比べれば、可愛いものだ
男爵なのだからヒロも出席だぞ」
うわぁーそんなのもあるのか。
貴族にそういう行事はつきものか。
「特にやること無いし、大人しくしてるよ」
ただ話を聴いてるだけで、
あと座ってるだけのはずだもんな。
「まず、教室に行くんだっけか」
「はい、簡単な自己紹介をした後
クラス事に大演習場に
入場することになります」
なんか懐かしいな。
前世の記憶を少し思い出した。
「じゃあ、教室行くか、
メルはお留守番頼むな」
メルは精霊なので生徒ではないから
お留守番だ。
「お任せ下さい ご主人様」
寮を後にして、教室に向かう。
「ここがSクラスの教室か20人だっけ?」
「その通りです。なので16人
私たち以外の人達がいるはずですね。」
正直興味は無いけど。
授業免除だから、会うことも少ないだろうし
そう思い教室に入ると
席が3、1でしか空いてなかった。
3人分空いてる方に男子が固まってる時点で
お察しである。Sクラスだったら馬鹿は
居ないと思ってたんだが。
そうは行かないらしい。
別に1人の方でいいか、
相手にするのも馬鹿らしい。
そうジェスチャーをし1人の方に座る。
3人の方からは、近づいたら殺すと
言わんばかりに殺気が漂ってくる。
ご愁傷さまだな。席は埋まってるから。
今更移動は出来ない。
それに念話もできるし。
(席がちょっと離れてるぐらいで、
そんなキレないの、どうせ授業とか
基本でないんだし。)
(それとこれとは、話が別だ
Sクラスの人員がこれとか、そのまま行けば
王城勤めになるかもしれないんだぞ)
なるほど、まあそんな奴らは一学期とかで
早々下に落ちるだろう。
錬金術で既存の鉱石ミスリルとか
アダマンタイトを強化できないか考えよう。
魔石を砕いて均一に混ぜれば魔力の通りを
よく出来るんじゃないだろうか。
「今年は、時間内に全員来ているようだな」
先生が入ってきた。
時間内に来ないとかあるのか
「時間が無いから、
手短に自己紹介してくぞ
ヒロ・エマーティノスからだ」
なんでシアとかいるのに
俺が1番最初なんでしょね
「ヒロ・エマーティノスです。
よろしくお願いします。」
これだけ言って席に着く。
先生もこれだけ?と顔をしているが
逆にそれ以上いる?
それ以上何も言わず、次に回った。
結局3人なのだが、3人も同じ感じで
自己紹介を終える。
3人終わったし、後は錬金術で
金属強化試してみるか。
似たような事を
自分の羽を使ってやっているので
簡単に出来た。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ハイミスリル
ミスリルに魔石を混ぜたことによって
魔力伝導率が上がったもの
魔石のランクが低いと意味が無いので注意
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔力を流し安くなれば。
魔力を武器に流して行う火力強化が
しやすくなるので火力アップにも
繋がるだろう。
「おい、聞いてるのか!詐欺師」
気づかなかったけど、絡まれてるみたいだ
「聞いてるわけないだろう。必要ないし」
「巫山戯るな!錬金術師が
戦えるわけないだろう、詐欺師が」
なるほどね笑、めんどくさい奴だな。
教室全体に死の威圧を放つ
3人以外は辛そうだ。先生もかよ。
ほんとに通う必要がないみたいだな。
「で、錬金術師がなんだって?」
ジョブもう錬金術師じゃないんだけどね
いつまで待っても、返事が帰ってこない
本当つまんないな。
「なんとか言ったらどうなんだ?
戦えない錬金術師に
威圧されて黙っちゃうとか、
攻略科辞めた方が良いじゃない?」
そう言いそいつにだけ威圧を強める。
したら、気絶してしまった。
邪魔なので後ろに投げ飛ばして。
席に座る。
(もう帰っていい?)
(我慢しろ、
それにもう絡む奴もいないだろう)
そのままお通夜状態で自己紹介は終わり
大演習場に向かう事になった。
覚える気もない偉い人達の話を聞き流し
ソフィアさんも来てたのでそれは
しっかり聞いていた。
そのまま学園長である。オリバス公爵様の
話になった。
「今年は、エマーティノス男爵を
筆頭に、優秀な人材が集まってると聞く
君たちの活躍を楽しみにしている。」
余計な事してくれたな。
(なぁ、シアこれ新入生挨拶
俺が出ろって事だろ?)
(そうだな 、ヒロを筆頭にって言ったからな)
「新入生代表挨拶 、ヒロ・エマーティノス」
そっちが勝手にするなら、
こっちも好きにさせてもらうぞ。
翼を出して、神の威光も発動。
使徒モードで挨拶してやる。
この状態になっただけで、
ここにいるほとんどの人がもうダメそう。
気にせず、ちゃっちゃと終わらせよう。
「ヒロ・エマーティノスです。
新入生代表挨拶を
僭越ながらさせて頂こうと思います。」
ほとんど聞いてなさそう。
「私は在学中に
Aランクダンジョンを攻略します。
そしてCランクダンジョンは
頑張れば攻略出来る難易度にしたいとも
思っています。
その為に従来のミスリルより
魔力伝導率の高いハイミスリルを
錬金術で作ることに成功しました。
クラフターギルドから売り出されるように
なるでしょう。これだけでなく
まだまだ色々とやっていくつもりです。
新入生だけでは無いです。
皆さん時代に取り残されないよう
頑張ってください。
これで新入生代表挨拶を
終わりとさせていただきます。」
ミスリルのくだりで、ソフィアさんが
超怖い目をしてたので、
終わったらすぐにクラフターギルドに行こう
そんな事を考えながら席までゆっくり歩いて
着席する。
同じような雰囲気で進む訳もなく、
怒りや戸惑いの感情が混ざり合う
入学式が終わった。
「終わったー、
いやー楽しい入学式だったな」
4つのジト目を向けられる。
ん?4つ?と思い見るとソフィアさんがいた
「素晴らしい挨拶だったわねヒロ?」
皮肉たっぷりな挨拶をしてくるソフィアさん
「そうでしょう。
皆俺のおかげでやる気が違う」
そう言ったら、今度は呆れた顔をされた。
「ぶっちゃけ言うと、
本来シアがするはずだったんですよ。
それをあんなこと言って、
変更してきたからです。」
「それでもやりすぎよ。
でハイミスリルって何?」
「詳しくは
クラフターギルドで話しましょう。
メルも今ここに向かってるはずなので、
来たら、行きましょう」
「わかったわ」
五分ぐらいでメルも合流したので
皆でクラフターギルドに向かう。
この世界のためにも、人間には強くなって
貰わないと行けない。
今回はいい機会だったかもな。
予定とは違ったが、
この世界を守るための計画が始まりだした。
ーーーダンジョン学園入学編[完]ーーー
読んでいただきありがとうございます。
厨二病転生者の異世界生活 塩分過太郎 @rinyo89340141
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