第27話 魔物領域「雷鳴山」その1

「準備運動にはなったかな?」

オークの集落を殲滅し、アイテムボックスに

しまっていた。

「ハイオークだったのか」

アイテムボックスの名前表示機能で

ハイオークだったと気づく。

「まあいっか、あんまり変わらなかったし」

ただ数が多いだけだった。経験値稼ぎには

なったかも。

「200体規模のハイオーク集落とか普通

絶望ものだからね」

ソフィアさんからの突っ込みが入る

完全に突っ込み担当だね

「なんか変なこと考えてるでしょ」

相変わらず勘が鋭い

「でも、ソフィアさんもこの程度

余裕だったでしょ?」

ハイオーク何匹か火力高すぎて木っ端微塵に

してたはずだ。

「INTが上限解放されて、火力高すぎて

ちょっとびっくりしたわ、

私たちじゃなくて、近衛の新人たちよ

武器を作ってあげたけど

流石にこれはきついでしょ」

「そこはディルムさんが上手く指示出してましたよ。士気も高かったです。

流石近衛騎士ですね」

グリムおじちゃんが出てきて補足する。

「あれはディルムがちゃんと戦わないと

ヒロが作る料理が食べれんぞって

発破掛けとったんじゃ、食べ物の力はすごいのう」

そうだったのか、ほらソフィアさんも

ちょっと呆れた顔してるぞ。

適当にオークステーキとか思ってたんだけど

ちゃんと作るか。

「じゃあ予定通り、夜営できそうな場所を探そう」

追加で30分ぐらい歩くことになったが、

無事野営できそうな場所を発見し

そこで、泊まることに決定した。

「車の中で寝たりは出来るから、

ご飯の準備と、焚き火の準備ぐらいだね。

じゃあ俺は料理作ってくるから。」

「野菜とかも食べたいしオーク肉を

肉団子にして、醤油ベースの鍋がひとつ

後どうしよっかなーそう言えば

オーク肉ベーコンに加工したのがあったな。ポテサラでも作るか、」

とりあえずじゃがいもを茹でて、

自作したフードプロセッサーにオーク肉と

しょうが、卵にパン粉、塩を少し入れて

肉団子の生地を作っておく


次に玉ねぎ人参を薄切りベーコンは大きめに切って、一緒に炒める

ベーコンを先に入れてしっかり焼き

玉ねぎ人参は軽く火を当す程度にする。

出来上がったらお皿に1度盛り付けておく

そうしている間に茹で上がった

じゃがいもの皮を向いて急いで潰す

ある程度潰したら少しだけお酢を入れてかき混ぜる。出来たらお皿に1度盛り付けたものとマヨネーズと塩コショウを入れて混ぜる。

後は少し置いておけば完成。

「よし、あと鍋だなって思ったけど

やっぱりステーキも作るか」

一先ず鍋で沸騰させておいたお湯に肉団子を作りながら入れていき出てきたアクをとっていく。茹で上がったものは1度取り出す。

鍋の水を新しくして醤油などの調味料で味付けをして、茹でるのに時間がかかる

野菜から入れていく

そんな感じで鍋を作ってる間にステーキも作っておく

「タレどうしよう、途端に面倒くさくなってきた。」

塩コショウで味付け押して後はケチャップ

とかお好みでにすることにした。

「出来た、ほらーどんどん運んでいけー」

完成したと声を聞きどんどん集まって来たので、料理を運ばせる。

「どれも美味そうだが、酒が飲みたくなるな。」

「夜営中なのよ我慢しなさい。

お酒が合いそうな料理を作ったヒロを

呪いなさい」

ソフィアさんが何か言ってるが、

これに唐揚げを作らなかった俺を褒めて欲しいぐらいだ。あれも作ってたら、

完全に酒盛りが始まってたぞ。

まあ、俺は呑むけど、アイテムボックスから

お酒を出して飲もうとした瞬間コップを

持った手を握られ止められてしまう。

「何こっそり呑もうとしてる。

流石にダメだぞ」

シアにバレてしまった。

「全く油断も隙もない。1週間ぐらい我慢しろ、ドワーフじゃないのになんでこんなに

酒好きなんだ。」

結局お酒は取り上げられ、ソフィアさんの

手に渡ってしまった。

お酒なしの食事が終わり、

夜警戒の順番を決めさっさと寝ることになった。

「この後ずっと寝れるし、割とあたりか」

人数が多いのでそもそも見張りがない人たちもいるが、途中で起きたりする必要が無いので、だいぶ楽だ。

「じゃあ、3時間ぐらいだけどよろしくね」

今回ペアになったのは、近衛騎士の1人だった。

「こちらこそよろしくお願いします。」

なんか緊張してる?

怖がられてんのかな。

「大丈夫?すごい緊張してるみたいだけど」

突然聞くのはまずかったかな

今度はアワアワしだした。

「ヒロ殿とって思うと緊張してしまいまして。巨大なドラゴンを討伐する力を持ってるかと思えば、

エリクサーを作り出した錬金術師で

王城の料理長が認めるほどの料理の腕も持ってます。そんな人と一緒に夜警をすると

思うと緊張してしまいまして。」

功績だけ聞かされるとヤバいやつだな俺

「今日1日一緒にいて完璧超人じゃないってのはわかったでしょ?特にお酒の時とか」

そう言うと、苦笑いをしている。

「ぶっちゃけ、結界も張ってるし、探知も

しっかりしてるから、夜警だなんだって

緊張する必要はないよ。

丁度いいや、剣持って」

突然剣持ってと言われて驚いてたが

言われた通り剣を持った。

「剣に魔力は流せるよね」

「当然です!」

そりゃそうだよな

「じゃあその要領で魔力を自分の体に

纏わせて循環させてみて」

最初は全く出来てなかったが、

流石近衛騎士センスがあるんだろう

2時間ぐらいで大分物になってきている。

そしていきなり驚いた顔をした。

(魔装習得したかな)

「習得できた?」

「ハイ!このスキルは一体」

「魔力を使った身体強化ちょっと動いてみな」

動いてみると想像以上だったのだろう

とても驚いた顔をしている。

「ありがとうございます。」

「最初から皆を鍛えるのが目的だからね。

好きに広めてくれていいから。」

その後少し話をしていると

「ヒロ〜交代の時間だよー」

交代の時間みたいだレイナがやって来た。

「運転だとかで今日は疲れた、早く寝よう」

ベットに入ると直ぐに寝てしまった。


読んでいただきありがとうございます。

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