第138話 やはり、先輩に出会ってよかった。−2

 露天風呂から見える冬の絶景、雪が積もった山と木が作る白い世界がとても綺麗でそのまま気を取られてしまった。二人でこの絶景が見られるなんて、嬉しい。今日こそ伝えるんだ、絶対に…もう迷わない。


「綺麗だね。」

「うん、まず体の汚れを落として行こう。」

「うん…」


 体の汚れを落とさないと…うん、落とさないと…


「ハル?寒い…?手がすごく震えている。」

「うん…なんでだろう…」

「緊張…してるの…?こんな格好だから…?」

「いや…」


 まだ心の底から何かを怖がっているのか、なぜか隣にいる先輩に目を合わせるのができなかった。いや、その理由はちゃんと知っている。多分こいつのせいだろう…平常心…


「ハルー早く洗ってー」


 先にタオルを外して体を洗う先輩がぼーっとしている俺のタオルを取った。


「あっ…それ…」

「見ないで…」

「なんでー?」

「うっ…」

「緊張しないでよ…」


 その言葉を残し、先輩は両手で俺の顔を触る。胸とアソコまで見える姿勢で俺と目を合わせた先輩の手は指先から少しずつ冷えていた。馬鹿馬鹿しい、何を緊張しているんだ。先輩は勇気を出してるのに、俺も勇気を出すべきだ。


「私の裸でハルのモノが立ってるから恥ずかしいでしょう?キスしたら少しは緩めるかな?」

「大丈夫。それより今は体を洗うのが先じゃない?風邪ひくよー」

「うん、でもハルのモノから目を逸らさない…欲しい…」

「俺も…春日の胸、欲しいー!」


 と、言って両手で先輩の胸を揉んだ。


「ひゃっ…」

「はい、早く入ろう!」

「うん…」


 うじうじしている先輩がボディータオルを俺に渡して背を向ける。


「ハルがやって…」


 照れる声で話す先輩からボディータオルをもらって、背中を拭いてあげた。そして体の隅々までキレイに拭いてあげないと温泉に失礼だから、先輩の腕から足まで拭こうとした。

 先輩の両腕を持ち上げて、ゆっくり脇まで拭く。抵抗できない先輩が脇を拭かれる時の顔が可愛い、耳まで赤くなる先輩が腕を上げたまま目を閉じている。恥ずかしいけど、少しずつ漏れている先輩の喘ぎ声がもっと聞きたくなった。


「はあ…」


 次は胸と腹、暖かくて柔らかい胸を触りながら丁寧に拭いてあげた。恥ずかしい声が出ないように自分の口を塞ぐ先輩を見て、俺は左手で先輩の胸を掴んだ。ドキドキする心の鼓動を感じながら右手で持っていたボディータオルで先輩のアソコを拭いた。


「うっ…はぁ…」


 股ぐらに挟まれた右手、先輩のアソコを触る度に喘ぎ声がだんだん大きくなる。先輩の股ぐら…暖かくてなんか気持ちいい、そう言えば前に入れるタイミングでみんなに邪魔されたよな。

 ついアソコに入れる想像をしてしまう。平常心…


「はあ…はあ…」

「気持ちいい?」

「うん…気持ちいい。」

「最後で脚を拭いてあげるから立ってくれる?」

「うん…」


 しゃがんで先輩の脚を拭く、目の前で見える綺麗な両脚は細くてすべすべだった。拭いている時にできた泡が隠している先輩のアソコを見つめていたら、それに気づいた先輩が右足で俺のモノを触る。


「どこをジロジロ見てるー?」

「うっ…」

「もう…彼女の前で立たせて…でも大きくて硬い…男のモノって不思議。」

「はあ…」

「感じているよね…その声好きだよ。」

「かけ湯をして…先に入って…」

「はいー」


 ほっとした。

 もう少しで我慢できないレベルまで至るとこだった。自分の体を洗いながら先輩の感触が残っている手をぼーっとして見つめていた。気持ちいいのは当然かな…本当、先輩は毎回俺を癒してくれるね。


 体にお湯をかけて先輩が入っている露天風呂に近づいた。


「まだ…立ってる。」

「そうね。」

「握ってもいい…?」

「うん。」


 風呂に入る前、先輩の小さい手が俺のモノを握る。


「すっごく暖かくて…硬い。直接握るのがもっと気持ちいいんだ…」

「う…うん…」

「あーん。」

「はぁっ…!」


 先輩が俺のモノをくわえた。


「…」


 舌でゆっくり舐めた先輩が口を離して俺の手首を引っ張る。


「…冷えるよ。」

「…」


 なぜか…話しづらくなった。いきなりそんなことをしてくれるからどんな反応をすればいいのか、分からなくなる。でも気持ちいい、これがアレか…

 風呂に入っても口で言えないこの感覚は俺のモノに残っていた。こんな感覚は初めてだ…どうしよう、まだやってもらいたい。


「ここ…き、綺麗だよね。」

「うん…」


 二人とも前を見て頬を染めている、先のせいか先輩がこっちを見てくれない。俺もだけど…ずっと先輩の隣で立っているモノを隠して、その気持ちを抑えていた。

 そして隣で景色を眺めていた先輩が少しずつ俺の方に近寄って、肩に頭を乗せる。


「お湯がいいね…」

「うん…」


 風呂の中で触れ合う体、団子頭をしている先輩が後ろを見て俺の顔を確認した。


「どうした?」

「そこ…苦しくない…?」

「うん…?いや…大丈夫。」

「…」


 またそこに気を取られたのか…


「そう…?」


 俺の膝に座って、肩に両手を乗せる。

 目を合わせた先輩が口づけをして体を密着する、胸の感触と先輩の裸が感じられて気持ちがいい。絡み合う舌は止まらずお互いの気持ちを表して、目を閉じている間に体をなでさする。


 胸を掴んでますます硬くなる先輩の乳首をいじると、口を離して喘ぎ声を出す。その先輩も俺のモノ握って自分の欲を満たしていた。お湯の中で先輩にモノを握られて、堪らない顔をしている俺を見た先輩が耳元からこう囁いた。


「風呂から出て…出してもいいよ?」


 俺はだんだん激しくなる先輩の手振りに思わず首を縦に振ってしまった。風呂を出て腰をかける、そうすると俺の前でしゃがむ先輩が続きをやってくれた。


「はあ…」

「キャー!」

「…」


 その結果。先輩の胸に液を出して、せっかく洗った体が台無しになってしまったのだ…


「…ごめん。」

「うん?大丈夫。」

「ごめん、すごく変態だよね…俺…」

「なんで?そんなことないよ。好きだからやっただけ!ハルの液、なんか気持ちいいから…好きだよ…」


 照れる顔で軽く口づけをする先輩がほほ笑んだ。


「うん…」

「じゃあ、もう夕飯の時間だから戻ろっか?」

「うん。」


 先輩と体を洗って、浴衣に着替えた俺たちは夕飯が待っている和室に向かった。

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