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「幸子さん、そんなに褒めてもろてもなんも出てこうへんで」とおじさんは大きく笑った。
「コホンっ!」とわざとらしく咳をする丈一郎
「ああすまん。お見合いの続きしよか」
「では改めまして・・・横山丈一郎です」
そしてなぜか私も自己紹介をうながされ応えた。
「羽山雪乃です・・・って知り合いやねんから、今さら自己紹介とかいらんやろ?丈一郎・・・」
「それもそうや・・・それにしても雪乃久しぶりやなぁ。何年ぶりや?中学卒業してから1回も会ってへんかったからなぁ・・・」
その原因を作ったんは
「ホンマに久しぶりやわ・・・で、なんで私と丈一郎がお見合いすることになったんか今すぐ説明してくれん?」
「おっと・・・雪乃ちゃんごめん。急用が入ったから俺はこれで失礼するで」
「おおーっと私も急用できてしもうたから、すぐ行かなアカンわ。ってことで2人でお見合いの続きしといてな。じゃあねん~♪」
え?お母さんにおじさん?それ嘘やろ?
2人とも嘘つくん下手すぎやで?
そんなに丈一郎と2人きりにさせたいんか?
「雪乃見たか?親父たち嘘やって丸わかりやったな」とお腹を抱えて笑った。
「あの人達ホンマに嘘つくん下手くそやわ。それより・・・はよ説明!!」
「俺らもうすぐ三十路やろ?」
「せやなぁ・・・で?」
「親父にそろそろ結婚せえって毎日言われてたんやけど」
「うん」
「俺付き合ってる彼女おれへんから結婚なんてそもそも無理やろ?」
ほう・・・丈一郎彼女おらへんのか?
「せやなぁ」
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