第9話

ガララっ

と戸が開いて、入ってきたのは三人の男だった。店長と話しているのをきくと、どうやら船に関する仕事をしているようで、数ヶ月長崎に滞在しているようだった。

面白そうだったので、もう少し話をきいていようと思っていると「誰が一番年上に見える?」と背が高い男に言われた。三人は年齢が違って見えた。私は、「奥の人かな。」と言った。二番目に背が高い人だ。

彼は35才で結婚しており、一番年上だった。

彼に「そうだよー、よく分かったね。」と言われたが、よく分かったね、と言われても、見ればすぐにわかる。

次に若い人は30歳、一番若い人が24歳だった。2人とも独身で24歳の方は「彼女募集中」らしい。麻衣は24歳で一番若い男と同い年で親近感が湧いた。

三人は年が離れているが、仲良さそうに話している。特に一番年下の24歳の男は一番年下なのに、一番楽しそうでよく笑っている。一番年下だったら気を使ったりしそうなものだが、そんな素振りを一切見せない。35歳の男に「24歳か~、同い年じゃん。話とか合うんじゃない?」と言われた。24歳の男が「あ、確かに確かに。えっと、、オレンジレンジとか、知ってる?」ときいてきた。彼は言われた通りに行動するので見ていて面白かった。「あ、知ってるよ~。」と答えた。「え、お前ーオレンジレンジは俺でも知ってるぞ。」と30歳の男が言った。35歳の男も「きいてたきいてた。」と言った。24歳の男は、2人から「全然世代じゃないじゃん。」とツッコまれてしまった。「あ、ほんとだ、確かに。」と言って焦って笑っている。

24歳の男は、「えっと、、じゃあ、どんな曲きくのー?普段」ときいてきた。私は小声で「最近は、judy and mary とか・・・」と答えた。小声になってしまったのは知っている人がいるか自信が無かったからだ。

24歳の男は「うーん。なんか名前はきいたことある、かも。」と言った。35歳の男が「え、ジュディマリ知ってるの??」と嬉しそうに言ってきた。30歳の男が「あの、そばかす、とかlover soulとかの?」とこちらも反応してきた。35歳の男が「そばかすって何かアニメのオープニングだったよね。ガールズバンドだっけ、」と言った。30歳の男が「いや、ボーカルが女で他は全部男じゃなかったっけ。ユキとかタクヤとかだよね。」と言ってきた。

2人の中では30歳の男の方がjudy and maryについては詳しいようだ。24歳の男はあまり分かってなさそうだったが、「へえ~。そんなんがあるんすね~。」と真面目に話を聞いている。

私たちはjudy and maryの話で盛り上がり、なぜか四人でバンドを組んだら楽しそう、という話になり、最後には「今からカラオケに行こう!」という話でまとまった。

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