年を重ねると、色々と鈍感になるものです。柔らかい作品に触れると、優しい人間の心を取り戻せたような気になります。もちろん夏休み中の学生さんにもおすすめです。なぜって?それはお読みになって確かめてくださいな。
すごくドラマチックな出来事や会話を盛り込んでいるわけではなく、幼少期の優しい思い出と、現在の何気ない奥さんとのやり取りで「あ、幸せな人なんだな」というのがストンと落ちます。町中で手を繋いでる家族連れを見て、「仲良いな〜」と思わずちょっと微笑んでしまうような、緩やかな日常の雰囲気が心地よいです。