新感染 ファイナル・エクスプレス ー19.7.10.
監督:ヨン・サンホ
「極限状況と人間ドラマのグッドな掛け合い」
古典かつ典型なれど、忘れさせる程に引き込むドラマがある。
謎のウィルスに感染し、韓国国内でゾンビとなる人が次々現れた。政府は規制線を引き、そこまでを高速鉄道に乗り逃げ切る主人公たち。
辿り着くまで列車内でゾンビと闘い、人間ドラマもまた繰り広げられる。
のめり込んでいるうちに、アッと驚かされ、わっと驚愕。
この配分が憎いほど心地いい。
これまで見てきた韓国映画、「グッド、バッド、ウィアード」や「レッドファミリー」で韓国映画のアツさ、演出には過剰な部分を感じてきたが、
それも本作品では丁度、もしくはヌルく思えるほどで、
韓国映画のイメージをブチ壊してくれる、ゾンビ映画なのにスタイリッシュな1本でもあった。
主人公の娘役の女の子の演技がとにかくスゴく、一見の価値ありと勧めたい。
2021年の今年、続編が出たらしく実は見ておきたかったが、
憎きコロナのせいで日取りが合わず、ついぞ見逃してしまった。
くそう。
本作の面白いところはなにしろゾンビの動きが素早いことだ。
米だとたどたどしく重々しいゾンビも、パルクール並みに走って飛んで、襲い掛かってくる。とにかく元気で、なんでやねーん、と思うほど。
だがこれが逆に作品をゾンビホラーではなく、ゾンビアクションに仕立て、
新しい魅力を放っている。
のみならず捨て置けない人間ドラマがツボを突きまくり。
くうう、とほぞをかんだり、ううう、と涙ぐんだり。
このさじ加減はもうハリウッド並みだ。
いつも韓国映画を見て思うのが、徴兵制のあるお国柄ゆえか男性陣の格闘スキルや銃器の扱いに真実味、慣れ、一定のレベル以上を垣間見るところ。
たとえ俳優がまだ従事していなくとも底上げされているような気がしてならない。
残念ながら日本では出せないあの雰囲気は見逃せないだろう。
ということでモノカキ資料として観るなら、がぜん、その辺りの体の使い方など参考になると思える。
やはり西洋人と東洋人ではナニカが異なり、その東洋版を見るだけでもなかなかによい。
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