6月18日 蒙古タンメン中本

 今の今まで忙殺されていた。


 一つだけ、上司から仕事を頼まれた。新人のやることなんてたかがしれている。かと言って野放しにはせず、かと言って業務に差し支えない範囲のものを任された。

 資料作成、後のことを考えれば慣れておけば楽になるスキルを磨けると言われた…が、それはもう一週間前のことだ。


 やっと、些細な機能が終わって一段落付いた。

 周りはあれが終わった、これが終わったと楽しそうで、私の進みは遅いように感じる。遅いから今週まで間に合わず、今の今まで着手していた。皆どこまで進んでいただろう、なんだかよく分からない単語ばかりを交えて会話している。少し休んだだけでも、同期と差を離れていく。

 無理をするなと上司から言われているが、無理をしない方が追い付かないのだ。実際。


 そういったことで、資料作成を先程まで続けていた。手元の資料はないので、記憶を頼りに。幸い扱うのは数理的な物で、原理さえ分かれば怖いものはあまりない。上手くいくかは分からないが、それでもやらないよりはマシだろう。


 今まで手掛かりの見えなかった物が少しでも分かり、それを肴に食べるカップ麺は美味しい。贅沢にしては罪深いが、こうして罪悪感の湧かない朝を迎えたのは久しぶりだ。太陽も上がってるが、憂鬱な気分にならない。


 流石に1週間も手こずっていたなら、また鬱屈にもなるが、とはいえ立ち直りは早く感じる。私の作業は確かに遅いが、元は私の作業であるのに手伝いたいと言って分担された。ということで、後悔云々よりはグループに感謝するのが先になりつつある。毎食食べていた成果だろう。


 明日も、勿論やることがある。散乱したゴミをかき集めて、それから掃除と資格勉強にも取り掛からなければならない。余裕があると、少しでも何かを進めたくなる。


 とりあえず、豆乳の酒割りを検索しながら寝よう。

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