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丸メガネのオタクと、前髪長過ぎ少女が二人して美少女フィギュアのスカートの中を覗き込み、やれパンツは縞パンだの、食い込みのリアリティが
フィギュアは四/一スケールだけあり中々の迫力である。それをご丁寧にガラスケース(しかも単体のターンテーブル、更にライト付き)にお収めしている。
まるで神を目の当たりにした何処ぞの原住民が如き怪しさ満点の二人(特に紗凪の平伏し感)が半端なくて、僕としてはその原住民のフリフリしたスカートから覗く、フィギュアと同じく縞模様のナニの方が気になってしまって仕方ない、というか、少しは気をつけていただきたいのである。
「たぁっっ、くん! いいい、い、い、いいねこれ! ハァハァ」
「そうであろう? さっちゃん氏! 拙者のお気に入りポイントはこの服のシワでおじゃりんば! 胸の膨らみ、否! 聖なる小山の麓辺りから伸びる聖水を含んだ川のようなシワのリアリティがアルティメット過ぎて……もう、アルティメーーーッ!」
「「ト!」」
いやお前ら仲良過ぎだろ、ちょっと妬くわ!
しかし金池のやつのオタクな姿を、クラスの誰が想像出来たことか。だけれど、本当の自分を出せる環境が限定的でもあって、それが紗凪や僕の前ってのが何となく誇らしくもある。
口調まで変わってしまうところも、そうだな、彼らに合わせて言うなれば、アルティメット。
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