第四十六話 高すぎる防御力
ケルベロスを倒した俺達は地下ダンジョンをどんどん攻略していく。
ゴブリン、オーガなども討伐していよいよ最終層間近まで来た。
「何だあの敵!?」
「どうやら門番のようですね」
銀の鎧に身を包み銀色に光る剣と銀色に輝く盾を持ったモンスターが目の前に立ちはだかる。
人型のモンスターのようだ。が中身があるかは分からない。
「あれがエターナルからの刺客か?」
「でも巨竜程の恐ろしさは感じませんが」
「どっちにしろ倒す必要があるな。ラファ鑑定頼む」
ラファがコクンと大きく頷いた。
「モンスター名は銀の騎士。HPは7000。攻撃力1000。防御力10000だ」
HPと防御力たかっ。
攻撃力は1000と大したことないな。まあ攻撃受ければ俺のHPは100になるから油断はできないな。
「しかしここは狭いな。回避が難しい」
「そうですね。俊敏が無限でも生かせませんね」
「ああ。だが相手は一向に襲い掛かってこないな」
「ですね。あくまで危害を加えるもの、つまりこの奥に進もうとするものだけを阻むモンスターでしょうか?」
「多分な。さてどうするか」
俺の攻撃力は現在2600。スキル煉獄を使って7200。
つまり最大火力は7200だ。
対して銀の騎士は防御力10000。降下の指輪の効果で200下げても9800と俺の攻撃力を2600上回る。
つまり攻撃が通じない。
「くそどうする。一度戻るしかないのか?」
「しかし魔剣アーレードより攻撃力が上の武器がスリベルグ国に存在するとは思えんがな。アクセサリー探しも同じだ」
「じゃあどうすれば……あ、その武器」
「あ、これか。忘れていた」
ラファが装備しているこの武器ならいける。
武器【青炎の変剣】
武器攻撃力600
武器効果:触れた相手のステータス値を一つだけ0にする。相手の防御力は関係しない。
これで防御力を0にすればいい。
何という奇跡。運命。
今回はバグ化と言う未知の領域に頼らなくてもすみそうだ。
バグ化の条件は特定が困難だからな。
「万が一もある。青炎の変剣を一時的に俺が装備する。それで銀の騎士の防御力を0にする。その後魔剣アーレードに切り替えて一気に討伐だ」
「分かった。ほれ」
「サンキュー」
俺は魔剣アーレードを一旦装備から外して青炎の変剣へと切り替える。
そして俺は銀の騎士に向かって攻撃する。青炎の変剣の攻撃力は600なので俺の攻撃力は2000である。
がそれでいい。
目的は相手の防御力を0にすることだ。
「はああああああああああああああああああっ!」
俺は銀の剣士を攻撃する。
勿論銀の騎士は銀色の盾で弾き返す。
そしてどのステータス値を0にするか選択画面が出る。
「俺は銀の騎士の防御力を0にする」
これで0になったはずだ。
俺は魔剣アーレードへとすぐに切り替える。
相手がその隙に攻撃してくる。
俺は竜の盾アーグメントで防ぐ。そして攻撃を弾き返す。
「ラファ0になったか確認したい。鑑定頼む」
「分かった任せろ」
ラファが鑑定する。
すると、
銀の騎士のHP6000。攻撃力1000。防御力0となっていた。
「よし0なんだな」
「ああ。行け」
俺は相手のHP6000全てを削る。
因みに銀の騎士の最初のHPは7000だが竜の盾アーグメントにより攻撃を弾き返したため、1000喰らっている。
「スキル煉獄発動」
俺は攻撃力7200にして銀の騎士を全力で攻撃する。
「はああああああああああああああああああああっ!」
銀の騎士は俺の攻撃を受けて消滅する。
「やったああああああああああ!」
「やりましたねレイン」
「まさかここで亡霊の武器が役に立つとはな」
「ああ全くだ」
感謝するぞ従者アルガーン。
しかし武器効果は改めて重要だな。
数値だけに囚われてはいけないな。
「おっ、銀の騎士を討伐したらドロップした。これは銀の騎士の欠片か」
「ますます鍛冶師が必要ですね」
「だな。このダンジョン攻略したら鍛冶師を本格的に探すか」
俺達はこうして門番の銀の騎士を倒して最終層へと辿り着いた。
※作者からの読者様へのお願い
もし少しでも面白いと思っていただけるなら、どうか星とフォローを宜しくお願いします。☆☆☆を★★★にしてくれると嬉しいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます