第十五話 最高の相性
俺は苦戦している赤髪の少女を助けるためミニドラゴンに立ち向かう。
魔剣アーレードで漆黒の斬撃をミニドラゴンに向かって放つ。
ギュワアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
ミニドラゴンは翼を切断されて悲鳴を上げる。
俺は更にスキルを使用する。
「スキル発動強化」
俺は魔剣アーレードを一時的に強化する。
ステータス
【攻撃力1350】
どうやらスキル強化で攻撃力が150+されたらしい。
これは一時的だが結構使えるかもしれない。
ギュワアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
ミニドラゴンは俺の攻撃で討伐される。
そしてハンターカードに討伐したモンスターが追記される。
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ハンター名 レイン
ハンターランク30
パーティーランク1
ハンター番号000000000000000
討伐モンスター、ゴブリン、ブラックオーガ、ミニレッドドラゴン
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ミニレッドドラゴンって言うのか?
おおアイテムをドロップしたぞ。
「赤い鱗か」
俺は赤い鱗をアイテムボックスにしまう。
一応ステータスで確認だ。
アイテムボックス内部【ハイポーション×99、スキルポーション×99、毒消し×99、水と食料×99、赤い鱗】
よしちゃんと収納したな。
武器とか防具の素材に使えるかもな。
「ありがとうございます」
「いや通りがかっただけだから。気にするな」
「何かお礼をさせてください」
「いやいいってそんな大袈裟な」
しかし向こうはお礼をする気満々だ。
よく見ると整った輪郭、眉毛に長い睫毛。大きな可愛らしい瞳。くっきりした鼻梁とかなりの美少女だ。おまけに胸も凄く大きく服の上からでも強調されているのが分かる。
「私アイリスって言います。貴方は?」
「レインだ」
アイリスは何か言いずらそうにもじもじとしている。
「こんな事言うのはあれなんですが、もしよかったら私とパーティーを組んでくださいませんか? 私凄く弱くて」
アイリスが顔を赤く染めながら言う。
可愛らしく一生懸命な姿に頷いてやりたいところだがアイリスの為を思うと俺は首を縦に振るわけにはいかない。
「悪い。俺の固有スキル【経験値0】なんだ。だからパーティーメンバーも経験値0になってしまう」
「そうなんですね。でも大丈夫です。私の固有スキルは【固有スキル無効】です。自身と自身が選んだ相手に対して影響を及ぼす固有スキルを無効化します。まあ一つしか無効化出来ませんが」
「それがアイリスの固有スキル!?」
「はい。そうです」
何という運命だろう。
まさかこんな固有スキルを持った人物がいたとは。
この固有スキルは俺と最高の相性だぞ。何せ消失ではなく、無効だからだ。しかもアイリスとアイリスが任意で選択した相手に対してだけ無効だ。俺の固有スキル【経験値0】がなくなるわけではない。
「俺ならアイリスを強く出来るかもしれない」
「どういう事ですか!?」
俺はバグ化についての事情を説明した。
すると滅茶苦茶驚いていたのかその場に座り込んでしまう。
「おい大丈夫か?」
「は、はい大丈夫です。じゃあステータス値を無限に出来るんですね」
「バグの条件さえ分かればな」
「お手伝いしても宜しいですか?」
「ああそうしてくれると助かる。俺もアイリスを強くしてやる。沢山経験値を稼がせてやる」
この日俺は運命の出会いを果たした。
そしてここから新たな物語が始まる。
「宜しくお願いしますレイン」
「こちらこそ宜しくなアイリス」
俺はこの日パーティーを結成した。
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