17話:集落調査

「しっかりと負けてしまった。自分よりもレベルが低い相手に負けてしまうなんて」

「ナイスバトルでした。長の座は貰いますね」

「あぁ村の掟だからな。とやかく言う筋合いは俺には無い」


「颯馬くん勝ってきたよ」

「では、後は私に任せて下さいね。掟を変えようと思ってますから」

「掟を変える?どう言うこと?」

「まぁ見てて下さい」


そういうと颯馬くんは蜥蜴族の前に立った


「長の提案で掟を変えます。長と戦うのは半年に一回大きな大会を開きますので、そこで行うこと。また、戦いで決めて良いこととダメなことを定めます」

「な!オメェいくら長になったからって掟は変えちゃダメに決まってるだろ」

「あれ?おかしいですねぇ一番強い人が全てを決めると言うのが教義なのでは無かったのですか?貴方教義に背くんですか?」

「うぐっそっそれは…すみません続けて下さい」

「分かって頂き嬉しい限りですよ。そして、戦いで決めてダメなことは今回の発議に関する事、婚姻、物の売り買いの値切り、そして集落の外から来た人との交渉。ただし最後のに関しては相手の同意があれば有りとします」


うわぁ颯馬くん…相手の教義を使って反論出来なくするとか、鬼だ颯馬君は鬼なんだ



絶対颯馬君には刃向かわないようにしないと、怒らせたら何されるか分からないし。


「春さん私は集落の発展度を上げようと思います、取り敢えず集落がどんな感じか知りたいと思うので手伝ってくれますか?」

「もちろん手伝わせて貰うよ。何をしたら良い?直ぐに動くから」

「じゃあ先ずはそこのグループと一緒に狩りに行って下さい」

「了解行ってくるね」




【颯馬視点】

ふむ、腕がなりますねぇ此処まで原始的だと先ず何から手を付けるべきか…取り敢えず春さんに戦闘面を見て貰っているので自分は生活面を見ていきたいのですが…先ずは食事を見て行きましょう


と言っても自分には料理など余りやらないのですがね。一応は料理研究部ですのでね頑張らせて貰いますよ!



「料理と言っても普段はこの様に村の人らが取ってきた物を焼くだけですけどソートもあまり有りませんし、それを日常的に使うなんてとても無理な話です」

「そうですか…自分にもっと知識があれば調味料を作ったり出来るのでしょうけど今は無理そうですね」


心の中に「地学に詳しい人、又はサバイバル経験がある人を呼ぶ」止めもしとかないとですね


次に衣服ですね、見た感じ蜥蜴族の衣服は毛皮を滑して何かの糸で縫ってるみたいですね。そんなに原始的かと言われたらそうではなさそうですね。先ずは、後回しでも問題なさそうですね。


ふむ、住居は泥を固めて作ってるのですね。


「何か今の住居で不満とかありますか?」

「不満ですか?そうですね…」

「例えば、虫が出るだとか食料が駄目になるとかですね」

「虫ですか?虫は食料ですので出れば出るほど良いですし、食料もさっきあげた様にこの場所だからこそ無限に湧いてきてくれるので」


うぁあ、でもそうですねトカゲはそう言うのを主食としてますし、デザートワームの事も有りますし食べてみるのが良いですかね?


「虫とは主に何を食べるんですか?」

「それはですねこのマッドワームを食べるんですよ」

「マッドワームですか?食べてみる事って出来ますかね?」

「良いですよ。どうせなら長様も一緒に食べますか」

「ありがとうございます」


じゃあ住居はこれで今は良いですね。マッドワームは美味しかったら量産体制にはいりますかね。


後は…もう無さそうですね。これにて生活面の調査は終わりにしますかな

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