第14話 エヘッ! 14

「おみっちゃん、この世の中のどこかに、どんな願い事も叶えてくれるお札があるんだって。そのお札の名前が夢札!」

 女将さんは新商品のドリーム・ビルを説明する。

「探しましょう! 夢札があれば私の夢が叶いますね! 私は歌姫になるんです! エヘッ!」

 夢を叶えるためには夢札が必要であった。

「お札を持った魔物がやって来るよ。」

 女将さんの占いはよく当たる。

「お札を奪い取りましょう。エヘッ!」

 手ぐすねを引いて待っているエヘ幽霊。


「いらっしゃいませ! 美味しい! 美味しい! お茶とお団子ですよ!」

 少女は健気に茶店の看板娘をやっている。

「私の名前はおみっちゃん! 私の夢は江戸で歌姫になることです! エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊の物語である。


「私の名前は海竜リヴァイアサン! 私は魔王になるのだ!」

 リヴァイアサンは魔王になりたかった。

「そのためには現職の魔王を倒さなければいけない!」  

 現在の魔王はおみっちゃん。

「なんでこんな女の子が魔王になっているんだ!?」

 おみっちゃんは可愛いエヘ幽霊。

「楽勝だ! 直ぐに人間界に行って魔王を倒してやる!」

 おみっちゃんは人間界の茶店にいます。

「待っていろ! 魔王! ワッハッハー!」

 リヴァイアサンは茶店に向けて飛び立った。


「おみっちゃん、お客さんだよ。」

 女将さんがおみっちゃんを呼ぶ。

「は~い。誰ですか?」

 やって来るおみっちゃん。

「見つけたぞ! 魔王! 私は海竜リヴァイアサン! おまえを倒して私が魔王になる!」

 現れたのはリヴァイアサンでした。

「しょうがありませんね。少し遊んであげますか。表に出ろ。」

 おみっちゃんは茶店の外に出る。

「サボった分は給料から引くからね。」

 守銭奴な女将さん。

「そんな!?」

 悲しむおみっちゃん。


「死ね! 魔王! リヴァイアサン・ウォーター!」

 リヴァイアサンは口から水を吐く。

「ギャアアアアアアー!」

 おみっちゃんはやられた。

「これで俺が今日から魔王だ!ワッハッハー!」

 喜ぶリヴァイアサン。

「それはどうかな? エヘッ!」

 やられたはずのエヘ幽霊が現れる。

「何!? 確かに倒したはず!? なぜ生きている!?」

 驚くリヴァイアサン。

「いいえ。私は既に死んでいる。実は私は幽霊なのです! エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊。

「幽霊だと!? そんなことがあるのか!?」

 驚くリヴァイアサン。

「私が魔王と知っていて戦いを挑んでくるとは愚かな。おまえから邪気を奪い取ってやろう!」

 おみっちゃんは歌を歌う気である。

「1番! おみっちゃん歌います! 曲は海竜の三枚おろし! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でゴットボイスの持ち主であった。

「ウワアアアアアー!? 体から邪気が取り除かれる!?」

 リヴァイアサンはおみっちゃんの歌を聞いて苦しむ。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 更におみっちゃんは気持ち良く歌を歌い続ける。

「最強の私が負けるのか!? ギャアアアアアアー!?」

 リヴァイアサンの体から魔界の邪気が取り除かれた。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌を歌い終えてご満悦のエヘ幽霊。

「ここはどこ? 私はだあれ?」

 リヴァイアサンは良い子になった。

「リヴァイ。お茶とお団子を食べたくない?」

 おみっちゃんの悪魔の囁き。

「食べたい!」

 リヴァイアサンは餌に食いついた。

「じゃあ、一緒に茶店に行きましょうね。エヘッ!」

 茶店のアルバイトを掴めたエヘ幽霊であった。

「そうだ。あなたの持っているお札を見せて。」

 おみっちゃんはリヴァイアサンのお札を見せてもらう。

「なんだ。ただのお札か。チッ。」

 なかなか夢が叶わないおみっちゃんであった。

 つづく。


「おみっちゃん、この世の中のどこかに、どんな願い事も叶えてくれるお札があるんだって。そのお札の名前が夢札!」

 女将さんは新商品のドリーム・ビルを説明する。

「探しましょう! 夢札があれば私の夢が叶いますね! 私は歌姫になるんです! エヘッ!」

 夢を叶えるためには夢札が必要であった。

「お札を持った天使がやって来るよ。」

 女将さんの占いはよく当たる。

「お札を奪い取りましょう。エヘッ!」

 手ぐすねを引いて待っているエヘ幽霊。


「私の名前は天使ラファエル! 私は神になるのだ!」

 ラファエルは魔王になりたかった。

「そのためには現職の神を倒さなければいけない!」  

 現在の神はおみっちゃん。

「なんでこんな女の子が神になっているんだ!?」

 おみっちゃんは可愛いエヘ幽霊。

「楽勝だ! 直ぐに人間界に行って神を倒してやる!」

 おみっちゃんは人間界の茶店にいます。

「待っていろ! 神! ワッハッハー!」

 ラファエルは茶店に向けて飛び立った。


「おみっちゃん、お客さんだよ。」

 女将さんがおみっちゃんを呼ぶ。

「は~い。誰ですか?」

 やって来るおみっちゃん。

「見つけたぞ! 邪神! 私は天使のラファエルだ! おまえを倒して私がかみになる!」

 現れたのはラファエルでした。

「しょうがありませんね。少し遊んであげますか。表に出ろ。」

 おみっちゃんは茶店の外に出る。

「サボった分は給料から引くからね。」

 守銭奴な女将さん。

「そんな!?」

 悲しむおみっちゃん。


「死ね! 邪神! ラファエル・ホーリー!」

 ラファエルは聖なる光を放つ。

「ギャアアアアアアー!」

 おみっちゃんはやられた。

「これで私が今日から神だ!ワッハッハー!」

 喜ぶラファエル。

「それはどうかな? エヘッ!」

 やられたはずのエヘ幽霊が現れる。

「何!? 確かに倒したはず!? なぜ生きている!?」

 驚くラファエル。

「いいえ。私は既に死んでいる。実は私は幽霊なのです! エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊。

「幽霊だと!? そんなことがあるのか!?」

 驚くラファエル。

「私が邪神と知っていて戦いを挑んでくるとは愚かな。おまえから邪気を奪い取ってやろう!」

 おみっちゃんは歌を歌う気である。

「1番! おみっちゃん歌います! 曲は天使の三枚おろし! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でゴットボイスの持ち主であった。

「ウワアアアアアー!? 体から邪気が取り除かれる!?」

 ラファエルはおみっちゃんの歌を聞いて苦しむ。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 更におみっちゃんは気持ち良く歌を歌い続ける。

「天使最強の私が負けるのか!? ギャアアアアアアー!?」

 ラファエルの体から天界の邪気が取り除かれた。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌を歌い終えてご満悦のエヘ幽霊。

「ここはどこ? 私はだあれ?」

 ラファエルは良い子になった。

「ラファ。お茶とお団子を食べたくない?」

 おみっちゃんの悪魔の囁き。

「食べたい!」

 ラファエルは餌に食いついた。

「じゃあ、一緒に茶店に行きましょうね。エヘッ!」

 茶店のアルバイトを捕まえたエヘ幽霊であった。

「そうだ。あなたの持っているお札を見せて。」

 おみっちゃんはラファエルのお札を見せてもらう。

「なんだ。ただのお札か。チッ。」

 なかなか夢が叶わないおみっちゃんであった。

 つづく。


「おみっちゃん、この世の中のどこかに、どんな願い事も叶えてくれるお札があるんだって。そのお札の名前が夢札!」

 女将さんは新商品のドリーム・ビルを説明する。

「探しましょう! 夢札があれば私の夢が叶いますね! 私は歌姫になるんです! エヘッ!」

 夢を叶えるためには夢札が必要であった。

「お札を持った人間がやって来るよ。」

 女将さんの占いはよく当たる。

「お札を奪い取りましょう。エヘッ!」

 手ぐすねを引いて待っているエヘ幽霊。


「私の名前は一寸法師! 私は偉い坊主になるのだ!」

 一寸法師は偉い坊主になりたかった。

「そのためには妖怪を倒さなければいけない!」  

 妖怪はおみっちゃん。

「なんでこんな女の子が妖怪になっているんだ!?」

 おみっちゃんは可愛いエヘ幽霊。

「楽勝だ! 直ぐに茶店に行って妖怪を倒してやる!」

 おみっちゃんは人間界の茶店にいます。

「待っていろ! 妖怪! ワッハッハー!」

 一寸法師は茶店に向けて飛び立った。


「おみっちゃん、お客さんだよ。」

 女将さんがおみっちゃんを呼ぶ。

「は~い。誰ですか?」

 やって来るおみっちゃん。

「見つけたぞ! 妖怪! 私は一寸法師だ! おまえを倒して私がかみになる!」

 現れたのは三蔵法師でした。

「しょうがありませんね。少し遊んであげますか。表に出ろ。」

 おみっちゃんは茶店の外に出る。

「サボった分は給料から引くからね。」

 守銭奴な女将さん。

「そんな!?」

 悲しむおみっちゃん。


「死ね! 妖怪! 一寸法師・チビチビ・ビーム!」

 三蔵法師は念仏を放つ。

「ギャアアアアアアー!」

 おみっちゃんはやられた。

「これで私は偉い坊主だ!ワッハッハー!」

 喜ぶ一寸法師。

「それはどうかな? エヘッ!」

 やられたはずのエヘ幽霊が現れる。

「何!? 確かに倒したはず!? なぜ生きている!?」

 驚く一寸法師。

「いいえ。私は既に死んでいる。実は私は幽霊なのです! エヘッ!」

 いつも明るく笑顔で元気に前向きなエヘ幽霊。

「幽霊だと!? そんなことがあるのか!?」

 驚く一寸法師。

「私が妖怪と知っていて戦いを挑んでくるとは愚かな。おまえから邪気を奪い取ってやろう!」

 おみっちゃんは歌を歌う気である。

「1番! おみっちゃん歌います! 曲は坊主の三枚おろし! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 おみっちゃんは極度の音痴でゴットボイスの持ち主であった。

「ウワアアアアアー!? 体から邪気が取り除かれる!?」

 一寸法師はおみっちゃんの歌を聞いて苦しむ。

「ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」

 更におみっちゃんは気持ち良く歌を歌い続ける。

「坊主最強の私が負けるのか!? ギャアアアアアアー!?」

 一寸法師の体から天界の邪気が取り除かれた。

「ご清聴ありがとうございました! ああ~気持ち良かった! エヘッ!」

 大好きな歌を歌い終えてご満悦のエヘ幽霊。

「ここはどこ? 私はだあれ?」

 一寸法師は良い子になった。

「一寸。お茶とお団子を食べたくない?」

 おみっちゃんの悪魔の囁き。

「食べたい!」

 一寸法師は餌に食いついた。

「じゃあ、一緒に茶店に行きましょうね。エヘッ!」

 茶店のアルバイトを捕まえたエヘ幽霊であった。

「そうだ。あなたの持っているお札を見せて。」

 おみっちゃんは一寸法師のお札を見せてもらう。

「なんだ。ただのお札か。チッ。」

 なかなか夢が叶わないおみっちゃんであった。

 つづく。


 おまけ。

「飽きた。よく同じ話の繰り返しをプロは続けているな。まあ、生活のため、お金のため、家族のためか。」

 ジャンルを変えても戦闘シーン、手術、法廷、推理、歌を歌う。タイトルは違うけどオチや締めは作品が変わっても同じなんだよね。

「で、プチストーリーを加えた。何でも叶う夢札。これドラゴンボール。」

 この調子でプチストーリーを増やすか?

「俺は海賊王になる! これは私は歌姫になる!」

「島を変えるだけで、各島々で悪者を倒して終わりは同じことの繰り返し。」

 それでコミック100巻を超えるワンピースは偉いよ。

「そういえばドラゴンボールも悪役を変えるだけで、悪者を倒して終わりは同じことの繰り返し。」

 ドラゴンボールもワンピースも大して変わらない。

「設定が海賊か西遊記かというだけ。それでいいのか?」

 それでいいのだ。

「なんか、今、人生を初めて振り返るみたいに物語創作を深掘りしてる感じだな。」

 いや~難しい。

「敵を倒すまでに、苦労や苦戦、ピンチ。そこで努力や修行して人間的成長、強さの成長、人の感情の揺れがある?」

 それを描いてないのが問題かな? 

「ということはビビりで弱虫でいじめられっ子のキャラクターがいるってことだね~。」

 昔、弱虫ペダルとかタイトルがあったような?」

「結局、一般大衆の共感を得るのは弱い心、弱いキャラクター・・・・・・!?」

 それって同情とか情けとか、読者の一般大衆が上様で、弱いキャラクターを見下ろしている? または応援している。

「結局、良くも悪くも一般大衆が上位でなければ共感は得られない・・・・・・。」

 恐ろしい人間の心理描写のカラクリ。

「一般大衆のその物語の続きが知りたいという感情はどこから来るの?」

 私に明日はあるの?

「恐ろしく弱いキャラクターを主役にすれば、簡単に一般大衆の支持を得られるかもしれない。」

 そしてオチは一欠片の勇気。

「設定を変えただけのヒットするゴールデン・ストーリーか・・・・・・。」

 今後はそれを考えよう。エヘッ!

 つづく。

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