第16話 調査開始

 どこから攻めるか考えていると、私よりも頭がキレていた千夏ちか

「まさか本当に転校してくるとは」

「なんか知ってるのね?」

 時生ときお君の友達・結城ゆうき君に話を私と千夏は聞きに来た。

「うん、夏休みの段階で噂は聞いていたからね」

「噂とは?」

 どんな話が出るのやら。

金井かない自身に問題があったって。詳しいことは分からない」

「なによ、何にも知らないのと一緒じゃない!」

 千夏はぷんすか怒る。

「悪い悪い。でも1つだけ確実なのは、金井と中学の時から付き合っていた男とは、高校に入ってから直ぐ別れたってこと」

「「はぁ?!」」

 信じらんない!

「別れた理由は知らんがね」

「結城君、役に立たない」

「こら千夏!」

「すまんすまん」

 それでも手掛かりとなる情報は掴めたから良し。

「他の人にも聞いて探るか?」

「そうしてちょうだい」

「りょーかい」

 なんだかなぁ。

佐藤さとうさん」

 小声で結城君は話しかけてきた。

「なにかな?」

「スマホを出して」

 スマホをポッケから出す。

「メッセージアプリ開いて」

 アプリを開く。

「これ読み取って」

 QRコードを読み取った。

「よし、ありがとう」

 ピロリン♪

 見てみると。

『結城です、よろしく』

 あっ、連絡先交換となった。

「あの、えっ?」

 流れに乗っての結末、誘導上手すぎ。

「なにか掴んだら真っ先に連絡するからね」

「うん、了解」

「んじゃ、またね」

 結城君は手をひらひらさせて教室に戻って行った。

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