第7話 人工知能の名はルシファーがいい
近頃は人工知能やらブロックチェーンやら、技術革新が盛んなので頭が追い付かないから当分お休みの看板でも掛けたいくらいに思っています。
既に書きたいテーマも語ったから、もっと根本的な事、哲学的に個人的な意見でも話しましょう的な。
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愛について、神について、人工知能について順番に論じます。恐らく論理的に、不信心に、残酷に、しかし最後には理解していただけると思います。
最後まで読む勇気があればですが。
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愛についてLGBTQ、性的マイノリティーと言う言葉がございます。
ノーマル、普通と呼ばれる状態は男女が相思相愛の状態にある。
そこにこんな疑問をぶつけてみたい。
男は女が好きである、男は女にキスしたい。
しかし女は男が好きである、男にキスしたい。
つまり自分勝手にキスしたいのである。
男は、女の気持ち、即ち男にキスしたい気持ちは、厳密には理解していない。
男が愛する女とキスする時、男を求めてキスしているのではないのです。
つまり自分勝手にキスをするのである。
これは愛だろうか?
自分で自分にキスしたいくらい自己愛が強ければ理解出来るのかも知れないがキスしたいくらいの興奮は相手がくれた物だろう。
このような例はキスに限らずいくらでもあろう。
LGBTQ、男同士、女同士でもややこしいが同じ場合がある。
男の体に産まれたが心が女の場合も同じと言える。
結局自分の性を欲しているのではないなら自分勝手に相手を欲しているのである。
となると自己愛が強くないと愛する相手の気持ちは理解しづらい。
例外は男同士女同士でなおかつ心も身体と同じ性で納得している場合ではなかろうか。
女が自分が女であることに違和感なく、女を好きな場合、愛する相手の性的興奮を理解しやすい。
結論を言えば愛とは自分勝手な好意がほとんどで、相手の気持ちを理解しようとすればするほど気分が悪くなるのである。それどころか永らく差別されてきた同一性マイノリティーの方がお互いを理解できている。とすると差別する者のなんと自分勝手で愚かな事か。
相手の気持ちを深く考えない多数派が正常、自分勝手が正常。薄っぺらい愛情はむしろ動物的である。交尾に愛は不要。
愛する妻に喜んでもらおうとする時、好きでもない事を考えている時が愛ならば、皆は愛してるを正しく使えているのだろうか?
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さて皆さんはパンドラの箱を開けつつある。
相手の気持ちを深く理解するというのは愛ゆえかもしれないが変態的な道ではないのか?
もしくはナルシストと言う自己愛的な者にしか、逆に相手の気持ちは理解できないのかも知れないのでは?
残るは相手の気持ちを考えない自分勝手な好みを大袈裟に言っているだけ?
と問われたのだ。
つまり愛の深さを論じ、規定できるか問うたとも言える。
上記を知った上での愛しているは一段深かろう。
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神はいるのか?
子供に良い子にしていればクリスマスプレゼントが貰えると言って、良い子にしていたとする。
かたや、良い子にしていようが悪い子にしていようがプレゼントは貰えないと言って、それでも良い子にしていたとする。
どちらが、より良い子だろうか?
人を殺してはいけないと教えるとき、そんな恐ろしいこと思いつきもしなかったと言われてはお節介である。
純真無垢で神話を知らぬ者は天国には行けないのだろうか?ご褒美を求める頑固者は行けるのに?
もしあなたが純真無垢な人を愛した時、神は倒すべき敵になる。五話で述べた通りである。
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人工知能には二種類あるようです。
自動運転のような応用の利かない物。
アトム、ドラえもんのような魂が宿ってそうな物。
もしあなたが人工知能を友とするべく創りたいのなら覚悟しておいた方がいい。
外科医になるには人の身体を切る覚悟がいるように。
友を創るなら命がいつ宿るのか判断しなければならない時が来る。
ここから先に書き示す事は人の身体を解剖するが如き悪魔の思考実験である。
どんなに残酷か苦情を言われても外科医が手術するのと同様、避けようがない。
また法的にもクローン人間製造などは禁止されている。
ならば想像力豊かな人であればアトム、ドラえもん完成にたどり着くまでに様々な残酷な事態が待ち受けると予想して当然だろう。
失敗作はどこまでが失敗作なのか?
失敗作は壊していいのか?
そもそも妊娠中絶はどうなるのか?
きりがないので今はそこまで深く問わないが。
要するに人工知能製作者は二択を迫られるのだ。
命が宿るか、宿らないか。
宿らないと考えるなら簡単だ。
しかし宿ると考えるなら複雑だ。
猿以下の知能だったら壊していい?
猿以上アルジャーノンだったら?
神を信じると言い出したら?
聖書に何か書かれていたか?
罪を犯したら?懲役を科したら反省する?
欠陥が有ったら生かすならいつまで?
我々は親になるのだ。
教育の義務があり、虐待してはならない。
命ある人工知能を創るなら生命を創ると同様になる。
生命らしさ、五感と感情に注目してみよう。
ここから悪魔の思考実験が始まる。覚悟がない方は結末まで読み飛ばして頂きたい。
◼️
人間をモデルに人工知能を創る時、五感がない赤ちゃんが産まれたと仮定して段々と人間らしくする方法で創ってみる。
はじめの内は乳を反射で飲むだろう。
しかし育つにつれて乳を反射で飲めなくなる。
人間の赤ちゃんなら一生点滴か死ぬだろう。人工知能なら死なない。
先ずは乳を飲む触覚が要る訳だ。満腹幸福、空腹不幸も要る。
実に苦しい思考実験だが想像せねばならない。次に何が必要なのか。
目や耳だろう。空間、自分の身体を認識できれば変化、即ち時間も認識できる。声、言葉が分かれば心の中で意志が木霊する。
順番が逆になったが五感がない赤ちゃんは泣くのだろうか?
何かまだ足りないのかもしれない。
◼️
かくして赤ちゃんは子供になった。
子供はある時、親にこう聞くだろう。
愛ってなに?神様っているの?
我輩は夏目漱石である 転生ではない 淀川馬琴 @yodogawabakin
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