第2話




第2話 金野(かねの)みかん

金野みかんはウキウキしていた。余りにもわかりやすいので、母親に「友達でもできた?」ウチの我儘姫にと、聞いてくる。「そんなんじゃないよ」と肉球パンチをする。「照れなくても良いのに」との母親に「「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」のカバーバンドのWボーカルに誘われただけ」と笑う。したら「お友達を作るチャンスね」と勝手にテンションをあげる。「ただ、ひとつ問題があって」と、みかんは「『ももえちゃん』は玄師の信者なのよ』」と母にこぼす。「一緒に歌ってたとこをスカウトされたから」一緒に歌いたいな。一人で声をはりあげるんじゃなくってと、ブツブツ言うみかんに母は「頑張ってね」と受験そっちのけで、青春の謳歌を応援するのであった。


夕食を終え、室内着のままベットに転がるみかんは『念のために』と、ももえちゃんに「「Argonavis」気に入った?」とメールしてみた。




火野(ひの)ほむらへつづく

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