第二章 魔人覚醒
2-0 メイズの巫女の口伝・「人と竜。くりかえす流れ」
かつて人と竜は一つだった。
神樹が根ざした混沌、そこで初めて目を覚ました生き物こそ人であり、竜である。
始まりの頃、人と竜はお互いの区別なく暮らしていた。彼らは混沌の中を駆けまわり、気ままにただ生きる事を楽しんでいた。
彼らが世界を駆ける中、神樹はその根を広く伸ばし混沌を固めてゆく。整い始めた大地は人にとって居心地よく、人は次第に混沌から離れていく。人は大地を耕し、物を生み出し、創造する事を楽しむようになった。
一方竜は混沌を好み、あるがまま暮らす事を望み続けた。整っている物は居心地が悪く、それを壊すと気分が晴れる事に気付いてしまった。
川が二つに分かれるように、人と竜も袂を分かった。作る人に壊す竜。神樹と混沌。始まりと終わり。流れが再び交わるまでの、繰り返して来たらせんの流れ。
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