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「『ほら、ご飯買ってきたから食べよー。和香がどれだけ店で食べてたかは知んないけどー。明日の朝ごはんも必要でしょー?』」




朝ごはん……それは、助かるかもしれない。




「『あ、そーだ。そしたらあーしの子供の頃の写真見せたげるよー!そしたらモヤってること解決すんじゃーん??』」




写真……確かに、写真に男としての佐藤が映っていたなら……私も納得するかもしれない。




「『のどかぁー?寝てないよねぇ?』」


「……わかったから」




それは、好奇心と朝ごはんに私の心が負けたのだと思う。


頭が働かなすぎて、なんで今日に限って、どうして私の部屋に入ろうとしたのかなんて疑問すら浮かんでこなくて。


慣れ親しんだ、いつもの佐藤のままだと思ったから。


重たい体を起こして、私は玄関の扉を開いて、佐藤をこの部屋に招き入れていた。




「おっじゃましまーす」


「……テキトーに座って、必要ならテキトーに冷蔵庫使っていい。何も入ってないけど」


「何も入ってないって……いつも何食べてんの和香ってば」




冷蔵庫を遠慮なく開けて「マジでお茶しか入ってない」なんて呟きを聞きながら、私はベッドを背にして床に座る。


そしてふと疑問が浮かぶ。


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