#2


配役


シドウ・セイジ:男


ヒビキ・タスク:男


ファルコ・メイルス:男


イカルガ・メイ:女


アルファス・ヌーヴェル:女


ガラン・ドミニス:女


ヒビキ・アキ:女


オペレーター:不問


研究員:不問



男3、女4、不問2

計9名。


※目安は30分~40分、そこそこ叫ぶので環境に気をつけてください。

アドリブ・改変は禁止です。







イカルガ:この最終テストをクリアすれば、ボルケリアの量産も目途が立ちます。


アキ:そうね、これが成功すればあの子達を守れる。メイ、これを預かってくれる?


イカルガ:そんな、大げさですよ…縁起でもない。


アキ:いいから…これがあるとイマイチ、気が鈍るのよ。


イカルガ:わかりました。…時間ですね。


アキ:そのようね。バックアップ、頼むわよ。


イカルガ:マーク・イプシロン…システムに異常なし。

始めますよ、アキさん。


アキ:えぇ。こっちも異常ないわ。それでは…神経接続率を60に上昇。


研究員:マーク・イプシロンにシステム異常!


イカルガ:何ですって!?


研究員:こちらからの緊急停止信号を受けつけません!!


アキ:ああああああああ!


イカルガ:アキさぁぁぁん!


研究員:退避!退避!ぐわぁぁぁ!!


イカルガ:うわぁぁぁぁ!……はっ!


セイジ:…目が覚めましたか。


イカルガ:また…あの夢を。


ファルコ:だいぶ、うなされていた様だが?


イカルガ:何年たっても、あの日を忘れることなんて出来ない。

思い出したくないのに…。


ファルコ:目覚めが悪い所で申し訳ないが…あんたは敵か?それとも味方か?


イカルガ:そうね…それも話さないとね。

とりあえずは味方と受け取っていいわ。

セイジ、あなたが言ったように私は抵抗軍のスパイよ。

アイランドXに来た時からボルケリアとファルコのデータが目的だった。

本当なら…目的を果たしたら、すぐに離れようと思ってた。


セイジ:ボルケリアのデータは取れても、ファルコの目覚めが遅すぎた…

そうですね?


イカルガ:そう…それもあるけど、アイランドXで過ごしている内に私の心を

あの人が変えた。


セイジ:ヒビキ・アキ…


イカルガ:アキさんは…空っぽだった私を癒してくれた。あの人の慈愛に

私は救われてた。


セイジ:メイさん…あなたはマーク・ゼラフィムを見た時、

幻影を見ましたか?


イカルガ:…えぇ、見えたわ。紛れもなくアキさんだったわ。


セイジ:…やはり、見えていましたか。


ファルコ:俺の見立てに間違いはなかったな。あれには、いや…

あの機体がヒビキ・アキの肉体そのものだ。


セイジ:あの事故で…人間という肉体の入れ物からボルケリアという新たな器に

その意識を移した。


ファルコ:イカルガと言ったか。あんたのその抵抗軍って組織、

司令官は誰だ?


イカルガ:…ガラン・ドミニス。それが司令官の名よ。


ファルコ:ガラン…ドミニスだと?…そんなバカな!?


セイジ:どうかしたのか?ファルコ。


ファルコ:ガラン・ドミニスってのは…存在するはずのない、抹消された名だ!

この俺を求め、粗悪なイミテーションを作り続けた愚かな男だ。何故…奴が?


アルファス:ねーねー、タスクー。いつになったらセイジは来るのー?


タスク:ごめん…そろそろ来るはずだけどぉ…。


アルファス:そう言って…もう、2時間もなるじゃない!


タスク:うぅ…イカルガ司令への尋問(じんもん)が長引いてるのかぁ?


セイジ:遅くなった…タスク。


アルファス:もう!遅すぎー!!


タスク:アルファス、とりあえず…服、着ろ。


アルファス:あらー?お堅い、艦長様はこういうのに耐性ないのかなー?

お顔も真っ赤ですねー!!


タスク:いいから早く服、着ろよぉぉぉ!!


セイジ:…あとで女性用のパイロットスーツは作り直しだな…。

タスクの奴、女の体を見てよく平気でいられるな…。


タスク:セイジ…鼻血、出てるよ。


ファルコ:戻ったか。…なんだ?鼻血でも出したのか?


セイジ:その話はやめてくれ…。月へのアプローチはどうなんだ?


ファルコ:このアーク・アイギスなら、単艦で大気圏外の離脱はいいが…

問題はこの後だ。地上から見えていた月は…光学迷彩(こうがくめいさい)で

偽装されたものだ。


セイジ:光学迷彩だと?月をまるごと偽装するって…じゃあ、本物の月は?


ファルコ:わからない…。よほど、重要な何かを隠しているみたいだな。


セイジ:とりあえず、マスドライバー無しで宇宙に飛び出すのは良しとして…

月が無いとなると。


イカルガ:…あるわよ、月…。


セイジ:メイさん!?


タスク:ごめん…セイジ。


イカルガ:私がタスクにお願いしたの。脱走する気なんて無いけど…

タスクに私を監視させれば文句はないでしょ。


ファルコ:ところで、さっきの話だが…


イカルガ:えぇ、ポイント・XFの宙域(ちゅういき)の映像を出して。


セイジ:これは…資源衛星(しげんえいせい)?


イカルガ:現在の月は…簡単に言ったら、原型は留めていないわね。

しかも、そのまま入ることはできないわ。


ファルコ:…絶対遮断領域(ぜったいしゃだんりょういき)か?


イカルガ:そのとおり。進入方法は…ない。


タスク:そんな…どうすれば?


ファルコ:フッ…。


セイジ:何を笑っているんだ?


ファルコ:イカルガ…この俺を前に不可能などという言葉は

使わないことだな。


イカルガ:そうだったね…あなたに常識は通じなかったわね。


ファルコ:策は決まった…作戦司令室に集めてくれ。


アルファス:何を始めようってのー?


タスク:作戦会議だとさ。こんなの初めてだよ…。


アルファス:私も出番あるかな…。


タスク:浮かれすぎだよ…緊張感、持たないと。


アルファス:だってぇ…。


セイジ:全員、静粛に…。作戦の説明をする。

まず始めに、我々の現状から…本艦は現在、アイランドXから

南西700キロの海上で、第二戦闘態勢で航行中だ。

ここから本艦は大気圏を離脱して、月に向かう。

この映像を見てほしい。


アルファス:これが…月?噓でしょ…。


セイジ:この映像からわかるように、資源衛星サイズの小さなものだ。

我々の地上から見てた月は…光学迷彩で偽装されたものだ。


タスク:ここに行くのか…


セイジ:ここから先は、本作戦を立案したファルコに説明してもらう。


ファルコ:さて、俺からは現在の月の状況と編成の説明をする。

まず、月面にはあらゆる物体が干渉できない

絶対遮断領域(ぜったいしゃだんりょういき)が展開されている。

もしも仮に進入した場合…言うまでもないな。

そのせいで正攻法では、まず進入できない。


アルファス:あらあら、いきなり厳しい事…。


ファルコ:そこで、俺のヴァルケリオンの出番だ。

名付けて、ディメンション・ランニング。


タスク:ディメンション・ランニング?


ファルコ:アーク・アイギスには、次元空間航法(じげんくうかんこうほう)

で月に進入してもらう。といっても…この船にはそんな機能は付いてないので

俺が次元空間ゲートを作ってその中を航行する。

簡単に言えば迷子にならずに俺の後ろをついてこい。

ってやつだ。ただし…注意することが2つ。

1つ、次元空間ゲートが開いている時間は3分間が限度。

2つ、ディメンション・ランニング中は俺は派手なアクションを

取ることができない。


タスク:つまりは…ファルコとアーク・アイギスを防衛しろ、と。


ファルコ:そういうことだ。編成についてだが…ゲート・オープン前までは

マーク・ゼラフィム、マーク・スローンの2機をアーク・アイギスの後ろに展開して

直衛(ちょくえい)。ディメンション・ランニングがスタートしたら

マーク・スローンは前に出て俺の護衛だ。


アルファス:護衛かぁ…地味だなぁ。


セイジ:そう言うな。タスクの初陣に比べれば可愛いものだ。


ファルコ:初めての宇宙空間での戦闘だ。各員、時間までにシミュレーターで

慣らしておけ。話は以上だ。


タスク:うぅ…想像以上にバランスが取りずらい。こんなんで戦えるのか?俺。


イカルガ:無理もないわね。

機体は360度、回転するし地上よりもデリケートな操縦を要求される。

時間までみっちり、こもりなさい。


セイジ:…時間だな。アーク・アイギス、

大気圏離脱用意!(たいきけんりだつようい)

エネルギーを限界点まで回せ!艦首(かんしゅ)、反転!

このまま月への最短コースを取る!


オペレーター:アーク・アイギス、発進!!


タスク:ぐぅぅ!!


アルファス:うぅ…ものすごい、Gだ!


セイジ:角度の誤差修正!コースを維持しろ!!


オペレーター:うぅ…上がる!うぐぅ…成層圏にっ、到達。

大気圏離脱(たいきけんりだつ)します!


セイジ:よく、こらえた!アーク・アイギス、

大気圏外航行(たいきけんがいこうこう)に切り替え。


ファルコ:ふぅ…やはり、この無重力が性に合うな。


タスク:何か変な感じ…


アルファス:あら、私は悪くないと思うけど。


ファルコ:タスク、アルファス、先に言ったとおり俺と船を守るのがお前たちの

任務だ。あまり離れすぎるなよ。


アルファス:ハイハイ、単独行動は控えますよー。


タスク:何にもなければいいけど…


オペレーター:アーク・アイギス、所定のポイントに到達。


セイジ:よし、カタパルト用意、全機出撃せよ!


ファルコ:ヴァルケリオン、出る!


タスク:マーク・ゼラフィム、出ます!


オペレーター:つづいて…ボルケリア マーク・スローン、カタパルトへ。

発進タイミングをパイロットに譲渡します。


アルファス:りょーかい。アルファス・ヌーヴェル…

マーク・スローン、出るわよ!!


セイジ:さて…何か仕掛けてくるかな。


ファルコ:アルファス、調子はどうだ?


アルファス:問題ないわよ…正直言って初陣には物足りないけど。


ファルコ:ッ!プレッシャー!?…来る!


オペレーター:6時の方向!空間干渉(くうかんかんしょう)の反応あり!


アルファス:後ろから?


ファルコ:こちらは準備に入っている!迎撃しろ!


オペレーター:ゴルバル出現!データ照合、レイダークラス!!

数は…計測不能!


セイジ:こちらのタイミングに合わせて仕掛けるか…動かせる武装は全て後ろに

照準!撃てーッ!!


アルファス:ちょっと、ちょっと!こんなに、ウジャウジャ湧いてくるなんて

聞いてないんだけど!?


タスク:泣き言、言うな!俺らでやるしかないでしょーが!!


ファルコ:チィ…久々に使うか。上手く動けよ。ッ!…ゲイボルグッ!!


タスク:あっ…これは!


アルファス:何、いまの?


セイジ:ビットの攻撃!?ファルコか!


ファルコ:ッ!…あ、た、れぇぇぇぇ!!


アルファス:うぅ!こっちだって手数はあるんだから!!


タスク:進路が開いた!ファルコ!


ファルコ:わかっている!着地座標、固定。ゲートを開く!!


セイジ:始めたか!アーク・アイギス、最大船速!目一杯とばせ!!


タスク:少しでも時間を稼がないと…足止めぐらいは!


ファルコ:タスク、ゲートに入れ!追いつけなくなるぞ!!


タスク:えぇい!このままでは。


ファルコ:入った!このまま振り切る!!


オペレーター:ゲート閉鎖まで、あと30秒!!


セイジ:間に合わせろ!!


アルファス:あれが出口!?ならば!


セイジ:あと少しだ!踏ん張れ!!


オペレーター:10、9、8、7、6、5、4…


ファルコ:間に合うか!?…抜けたっ!!


オペレーター:3、2、1…ゲート閉鎖!!


タスク:はぁ…はぁ…はぁ、みんなは?


アルファス:はぁ…はぁ…はぁ、なんとか生きてる。


ファルコ:どうにか…みんな、いるようだな…。


オペレーター:ヴァルケリオン、ボルケリアの各機…健在。


セイジ:はぁ…作戦終了。全機回収。


アルファス:はぁ…かなりハードなデビュー戦だったわ。


ガラン:ついに…ついに来たか。ファルコ…メイルス。


イカルガ:これからなんだけど…どうするの?


セイジ:内側に入り込んだのですから…向こうが何かしらの

動きがあるとは考えるべきですね。


ファルコ:これは…だが、どういう事だ?…ガランの気配に間違いないが。


タスク:どうしたんだ?ファルコ。


ファルコ:いや…大した事じゃない。


アルファス:で…うちら、中に入れたのはいいけどどうなるの?


タスク:さぁね…ここまで大掛かりな戦闘をしたんだから

無人の施設ってことは無いと思うけど。


オペレーター:ファルコ・メイルス、至急ブリッジへ上がってください。


アルファス:あら、ファルコだけ?


タスク:俺たちはただのパイロットだからね。ゆっくり休憩させてもらいましょ。


ファルコ:月に動きがあったのか?


セイジ:来たか、ファルコ。向こうから伝文があった。

4番スペース・ポートに入港せよ。と…。


ファルコ:迎え入れるという事は…攻撃の意思はないようだな。

行くしかないだろ。


セイジ:…わかった。アーク・アイギス、微速前進。


オペレーター:ガイドビーコン確認…速度、合わせます。着艦(ちゃっかん)。


ファルコ:さて…今度は何がくるか?


オペレーター:艦長、次の伝文が。


セイジ:見せてくれ。…アーク・アイギス艦長殿へ、ファルコ・メイルス、

イカルガ・メイ、シドウ・セイジ、以下の3名を第34階層へ来訪されたし。

ガラン・ドミニス。


イカルガ:ガラン司令…


ファルコ:ガラン…お前との因縁もここまでにしてくれる。


セイジ:アーク・アイギスは現状のまま待機。万一の場合に備えて

発進体制はいつでもできるように。それとボルケリアの補給(ほきゅう)も

忘れるなよ。あとは任せる。


オペレーター:了解です。


イカルガ:ここが…第34階層。


ファルコ:いる…間違いなく、奴はいる。


セイジ:あれは…何だ?


ガラン:待ちわびたよ…ファルコ。


ファルコ:な!お前は…!


イカルガ:ガ…ガラン司令!?その姿は!


ファルコ:貴様、何故…女になっている!?


セイジ:どういう事だ!?これは…。


ガラン:もう…遥か昔になるか。ファルコ、お前の起こした黒い嵐で

時空の裂け目に飲み込まれた私は生身でこの時代にやって来た。

タイムスリップと言えばいいかな。私はこの時代の状況を知り、

お前を待ちつづけた。しかし、私の体は生身でタイムスリップをした

影響なのか肉体は変化し…経過した年数分の急速な老化現象を起こした。

今ではこんな機械に繋がれたザマよ。


ファルコ:なるほどな…だが。


セイジ:ファルコ!


ガラン:私に引き金を向けるのも…変わらないな。


イカルガ:やめなさい、ファルコ!


ファルコ:お前は…私利私欲のために他人を、この俺をもてあそび、

Ⅾ・ソルジャーを作り、命を奪い続けた。


セイジ:Ⅾ・ソルジャー?


ファルコ:こいつは…俺の異端者としての力に目をつけ、

人工的に作ろうとした。そして生まれたのが俺の粗悪なデッドコピーだ。


ガラン:あぁ…私は生涯の全てをお前に捧げてきた。

だが結局…私はお前を越えることができなかった。

私自身がファルコという毒に侵されていたのかもしれない。

いや、ファルコという存在そのものが他人の人生を狂わせる。


ファルコ:全ては偶然だ。俺の異端者としての力が

無意識に引き合わせた結果だ。お前が俺に出会わなければ

破滅した人生にはならなかった。…うぅッ!


セイジ:敵の攻撃か!?


ガラン:ぐはっ!私の命もここまでのようね…


イカルガ:ガラン司令!


タスク:攻撃!?アルファス!


アルファス:わかってるわよ!


ファルコ:くぅ…ヴァルケリオンを出す!


ガラン:待て!お前たちに伝えることがある。

シャングリラの正体、真に撃つべき敵は…初代皇帝だ!


ファルコ:な!そんなバカな!?


イカルガ:初代…皇帝。うわッ!


セイジ:メイさん!


ファルコ:ヴァルケリオンを出す!


ガラン:2人共、私から離れないように。ッ!


セイジ:こ、これは!ボルケリア!?


ガラン:イカルガから入手したデータを組み込んで完成させたものだ。

コードネームは、ミカエル、ドミニオンだ。調整は済んである。


イカルガ:私が…ボルケリアに?


ガラン:メイ、結局…私は何一つ残すことができなかった。

だからこそ、お前は変わるんだ。


イカルガ:私は…


アキ:大丈夫。あなたなら変われる。


イカルガ:アキさん!?


ガラン:さぁ…行くのよ。


セイジ:僕の…ボルケリア。


ガラン:シドウ・セイジ、お前は私のようになってはならない。

仲間と共に歩め。お前の心一つで支配に変わることを忘れるな。


セイジ:ガラン…わかった。メイさん!


イカルガ:行こう、セイジ。…うっ!


セイジ:…くっ!…わかる、この力!


イカルガ:この機体、普通のボルケリアじゃない!


セイジ:凄い…ぬぅぅ!体まで持ってかれそうだ!

これが…エボリューション・モデル!


イカルガ:まだ…まだ、食われたりしない!


セイジ:お前は…お前は…お前は僕のものだ。

マーク・ドミニオンッ!!


イカルガ:いうことを…聞きなさい!

私が主(あるじ)よ…マーク・ミカエルッ!


タスク:くぅぅ!これ以上は、もう…あっ!


ファルコ:持ち直せ、タスク!


アルファス:ファルコ!?


タスク:2人は?


ファルコ:来るぞ…新型を連れてな!


アルファス:あれは!


セイジ:思った通り…広範囲に展開してます。メイさん。


メイ:わかってる…マーク・ミカエルは接近戦に調整されてるわ。

正面は私が行く、後ろは任せるわよ。


セイジ:ファルコ、みんなを連れてアーク・アイギスへ!

この場は預かる!


ファルコ:了解した。…言うようになったな、若造。


タスク:機体コード…マーク・ドミニオン。セイジなのか!?


イカルガ:アーク・アイギスの進路は私が開きます。


タスク:イカルガさん!?


アルファス:あの、赤いのに乗ってるの!?


タスク:マズイ、あれじゃコクピットに直撃する!!


アルファス:何…今の!?


イカルガ:私は…死なない。わかる、ガラン司令が私に与えたもの…

この力をファルコが嫌うわけが。これが、あなたなりにファルコを越えようとした

答えなのですね。絶対遮断機構(ぜったいしゃだんきこう)…オネイロス。


ファルコ:あの女…自分の死を否定した上でその事象(じしょう)を幻にしている。

ガラン…確かにお前は俺に追いついたよ。


セイジ:数が多い。だが…この間合いなら、ドミニオンの独壇場だ!

マイクロ・ブラックホール…クラスター・シュートッ!!


アルファス:すっ、すごい…


イカルガ:くっ…死中に活を見出す。囲まれたっ…けど!

…手足だってビームサーベルなのよ。


セイジ:パイロットを直接、狙ってくるか…それなら。


ファルコ:何をするつもりだ?


セイジ:捕まえた!僕が命じる…血で血を洗えぇぇぇ!


タスク:これは…ゴルバルを支配しているのか!?


セイジ:マーク・ドミニオンの本質…それは、絶対遵守(ぜったいじゅんしゅ)の

力にあり。全てを…従える存在、それが主天使(ドミニオン)だ。


イカルガ:しつこい…くぅぅ!…フンッ!トゥッ!へアァァァッ!!


アルファス:あんな、戦い方…初めて見た。


タスク:俺も…初めて見た。メイさんがここまで戦えるなんて…


ファルコ:悪夢を振り切ったか…イカルガ。


イカルガ:まだ、まだ足りない!もっと…もっと早く!

…V.I.S.N.U.SYSTEM.(ヴィシュヌシステム)?

えぇい!どうにでもなれ!!


アルファス:これは!?


ファルコ:すごい…通常時の3倍のスピードはあるな。


イカルガ:いける!これなら!


セイジ:メイさん!


イカルガ:セイジ!支配ケーブルを私に!


セイジ:ケーブル接続!メイさん!


イカルガ:サーベル出力…オーバーブースト!


セイジ:エネルギー効率が悪い…刀身を延長!


イカルガ:両断するっ!!


セイジ:ぬおぉぉぉ!!


イカルガ:これでぇ…!消え去れぇぇぇ!!


ファルコ:あんなにバカ長いサーベルで切って…全く、無茶な奴らだ。


セイジ:はぁ…はぁ…はぁ…。


イカルガ:はぁ…はぁ…はぁ…生きてるのね、私。

あなたも…そこにいるね?セイジ。


セイジ:まだ…消えません。僕には、やることがあるから。

イレギュラーの…エヴォリューション・モデル。

未来が…変わる。


ファルコ:セイジ…マーク・ドミニオンで未来予知を見たのか。

ならば…正しい未来を取れ。正解は…1つだけだ。


アルファス:みんな…帰ろう、地球へ。


タスク:取り戻そう。人が…人であるために。


ファルコ:タスク…お前がセイジを助けるんだ。

さもなくば、アイツは…。

タスク、お前が…神の座につくんだ。


to be continue…














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反逆のボルケリア  @ready

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