それから
それから後、教授の温情のおかげで私は何とか大学を卒業し、念願の役人になった。
恩師や美紗の両親とも暫くの間文通を続けたが、義父母との文通は数年で途絶えた。
念願の役人になり、四苦八苦しながらも業務をこなし、人から言えば何もかも順風満帆な人生を送っても、
心はどこか無気力で空っぽだった。
それでも、差し出された物をこなし、人として生活を営む中で私は、幸福な人生を送ってきたと思う。
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