これから

実家の大人には小さすぎる布団から足を出して寝転びながら色々な事を考える。


美紗は子供のころから体が弱く、私達をよく心配させたが、

死んで居なくなると言われると全く実感が沸かない。


離れていた期間も随分と長いのに、彼女はその存在を大きく私の中に刻み続けたのだ。


他にも考えなければならない事が沢山ある明日の朝一番の汽車に飛び乗って大学まで帰り、

教授とこれからの話をしなければならない。


手紙を教授を通して貰ったわけだから、大筋は知っているのだろうが、それと学業はまた別だ。


両親にも暫くとどまる事は伝え、美紗の事も伝えなければ。


また、色々と目を瞑ってもらわなければならないのだ。


伝える時に気を付けなければ。


帰って来てすぐに酔っ払い親父と甲斐甲斐しく自分の世話を焼こうとする母に、

今日の内に伝えておけばよかったと自分の要領の悪さを恨む。


ここに暫く滞在するにも念のため生活費を稼ぐ口ぐらいは持っておきたい。





これからの事や、美紗の事を考えて頭がぐるぐると回ったり重くなったりと忙しい。

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