桃色の華
次の日私達はまたしても川原で遊んでいた。
いつもと違うのは、大きな石の上に座って美紗が私達が遊ぶのを見つめているだけだ。
私達は愛らしい女の子がこちらを見つめている事に幾分か緊張していたが、いつもより一生懸命チャンバラをして、相撲も取った。
いつもなら参加しないやすしとえーちゃんとキッチでさえも泥んこになるのなど構わずに相撲に参加している。
私はこの日初めて相撲でヒロべぇに勝った。
帰る頃には皆して必死になったため、いつも以上に泥んこになっていた。
いつも通り一列になってぞろぞろと帰っているが、皆そわそわと落ち着かない。
桃色の着物を着た愛らしい少女は、皆にとっても眩しいらしい。
この日から、泥んこの少年達の中に、小綺麗な恰好をした少女の姿が混じるようになった。
美紗はこの頃から、体が弱く、私達と遊ぶ事は出来なかったのだ。
私と美紗は家が近かったため、帰りはいつも最後まで一緒にいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます