第6話 長距離恋愛
「長距離恋愛て どう思う?」
「チョッ!チョーキョリレンアイ!!?」
いきなり飛び出した娘の質問に戸惑ってしまった。
長距離恋愛! 長距離とは一体どれくらいの距離なのか?
会社までの通勤距離は50Km、皆は長距離通勤と言うが、この程度で長距離恋愛などとは言わないだろう。
それなら100Km以上が長距離なのか? いやいや300Km位は必要だう...
1000Km位離れていたら超距離恋愛などと言うのだろうか?
そんなに遠く離れているとすれば...海外だ!
ああっ!ひょっとしたら外国人?
そう言えば学生時代にイギリスに行っていたし、時々エアーメールが届いている。
想像が想像を呼び、目まぐるしいくらいに頭の中で膨らんでいく。
「ねぇ どう思うんだず?」
娘の声で我に返った。
「どっ どう思うなてゆたて...オッオレは反対だ!」
「反対? なにゆてんの!」
呆れ顔の娘が差し出した書類を見ると、『転勤シーズン、今週は長距離恋愛特集、皆さんのご意見.....、 ラジオ編成部』と書かれている。
「なんだよ...仕事だがした...」
ひとまず安心はしたものの、何だか複雑な父親の心境であった。
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