#18 救出
直ぐに真田マリさんが来て二人で相談しはじめた。
「とりあえず学校出るか」
「OK、その方がいいね。新田さん歩ける? 大丈夫、私とタローくんは敵じゃないよ」
「俺教室もどってカバン回収してくる。あー新田、スマホ電源切った方がいい。今ロクなことない」
「うん、お願い。あと出来ればタオル濡らしてきてくれる?」
「おっけ~、サクっと行ってくるわ」
そう言って大森タローは校舎の中に走っていった。
大森タローを待つ間、真田さんが私の肩を抱きながら話してくれた。
昨夜LINEのグループチャットで、私のメールアドレスと共にヤリマンビッチだとかメールで誘えば喜んでヤラしてくれる便所女だとか、無茶苦茶なことが次から次へと書き込まれていたらしい。
そして教室での私の様子がおかしかったのに気が付いて大森タローが心配して、真田さんにも声を掛けて昼休憩中私を探して回って大森タローが私を見つけたと。
朝のコンドームも大森タローが処分してくれたとのことだった。
大森タローが戻ってきて、持ってきてくれた濡れタオルで真田さんが顔を拭いてくれた。
大森タローは自分の体育ジャージも持って来ていて
「学校に置きっぱだから臭いかもだけど、ゲ○まみれよりはマシだから我慢してな」といって真田さんに渡して自分は階段を下りて行った。
真田さんが着替えさせてくれて汚れた制服を大森タローに渡し、大森タローはそれを持ってまた校舎に戻っていった。
大森タローが戻ってくると、制服を洗ってくれたようで濡れていた。
「なんとか臭いは取れたっぽいけど、手洗い場で洗ってたからめっちゃ変な目で見られたわ」
「タローくん明日から、女子の制服盗んで学校で変なことして証拠隠滅に洗ってたとか噂されるね。おめでと!」
「なんでおめでとうなんだよ!あ、でも臭い落ちたか確認するのにクンカクンカしてたの見られたわ、やっべぇぇぇ!」
私はどうしていいのか解らなくて『あ、あの・・・』と声を掛けると
「そうだ、下らないこと言ってないでさっさと出ちゃおうぜ」と言って3人で学校を抜け出した。
そこから、真田さんの家が近くてこの時間なら家族が留守とのことで真田さんの家へ移動した。
真田さんの家では、シャワーを貸して貰い服も貸してもらった。
私はシャワーを浴びながら1つの決意をした。
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