第12話 気づいた変化
糠漬けにしていた壺を開けてみると、キュウリが減っていないし、糠の状態が、腐りもせず、保っている。
「どうして?」
首をかしげる煌太に、祖父母は、驚いてるようなものの、直ぐに受け入れている。
「煌太の好きな糠のキュウリ漬けは、無くなる心配はないね。」
「!」
そうかとぱあと輝く笑顔に祖父母は、うんうんとうなずく。
「これはどういうことかしら?」
ユリが気づいたのは、意識もしてないのに、目の前に、情報が流れてくる。
尚弥にお弁当を送りに来た時に、見えた画像は、目の前にいる人物のデータらしき、内容が、写り込んでいる。賢明だったのは、それを口に出さなかったことだ。
「どうしたの。ユリ?」
「あなた、あのね…。」
夫に耳打ち。目を丸くする尚弥は、ギルド長に相談しようと、伴う。
こう言ったことは、信頼できる人に聞くべきだ。
執務室で働いていた彼は呑気に聞いてくる尚弥のその内容に度胆を抜かれ、はあと、ため息をつかれた。
「おそらく、それは、相手のステータスを見れる魔眼だ。レベルによるが、まあ、いないわけではない。何かしらの理由で開眼したのかは、わからないが、表だって、話さない方がいい。ステータスを見れるってことは、端的に、良からぬ輩に、目をつけられない…とも言い切れん。」
「そうなんですか…。」
「情報を読み続けると、負担がかかるぞ。言わば、脳や目に負担を掛けてるわけだ。」
「でも、どうやって…。」
「…深呼吸してみろ。で、目を瞑ってみろ。」
「え?」
ユリは、ステータスと言う文字盤が出ているのが、気がかりで、目を瞬く。
意識を集中する。深呼吸だ。
目を開けると見えない。
「見えない…?」
「まあ、また無意識に見ることもあるかも知れない。だから、今みたいに、深呼吸するなり、目を瞑ってみたりしてみるといい。」
アドバイスは、受けとる。
「出たあ!お姉ちゃんの回し蹴り!おぼあ!痛い…敵ながら、哀れ…。お姉ちゃんに喧嘩を売らなければ、あんな目に遭わずに済んだのに…。」
雛弥と京介は山でキノコ狩りを勤しんでいたが、絡まれた。
教育なってない悪ガキ人々。
「誰のテリトリーなんて、決まりがないでしょうが!!聞いてるのよ!法螺を吹くんじゃないわよ!悪ガキだからって、弱いものいじめするんじゃないわよ!このマヌケ共。」
「お姉ちゃん。お姉ちゃん。首絞まってる。もし、死んじゃったら、どうするの?埋めるの?無理じゃない?」
「死なないわよ!ちょっと気絶するんじゃないわよ!いい!あんたらのしたことは、恥ずべき行為なの!」
「お姉ちゃん、泡吹いてるよ!」
悪ガキも教育されただろう。鉄拳の制裁により。
「君、ごめんね?うちのお姉ちゃんがハッスルして…。ホラーを見ちゃったね?」
「…。」
唖然とする男の子。
痩せぎすで、不健康に見える少年だ。この子が絡まれていたのを、雛弥が見つけ、飛び蹴りをし、暴れてる現状。
男の子が取ったらしいキノコを奪ったらしいのを取り返した姉。
「京介、聞いて?あたし、前より、俊敏に動けるわ!」
「敵には悲報だね!」
鍛えるようなことをしてないのに不思議だ。
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