学園


おれは友達が欲しかった

ただし本物の友達だ

偽物の友達なら腐るほどいる

実際に腐っていたのかもしれない

本物の友達以外に用は無い

偽物は直ちに崖下へと転落してしまえ

そのようなことを片肘ついて考えていると教室に先生が入って来た

「えー今から火を吹きます」

そして実際、火を吹いたのだ

これが魔法学園の日常

おれはペレリーナルダコフィスグランジスティール

通称ペル

先生の名前は忘れた

その百倍はある

先生は再び口を開いた

「えー近々、下北沢サイキック学園との死闘が開催されます。その際、屋台ではたこ焼きが人気になることが予想されます」

おれは思った

(先生は死ぬ気かもしれない)

いつも怒鳴り散らしてばかりなのにその日はまるでチューリップのようにたおやか

おれは自分の遺伝子に問いかけた

「よお、最近どうよ?」

遺伝子は答えた

「悪いよ、もうすぐ戦争だね」

共通の話題はこれくらいしか無い

「ああ………下北沢の奴らぶち殺してやる」

恋人を下北沢の奴らに殺されたのだ

「おれ自信、無いよ」

「何、言ってんだよ」

その時おれはふと思った

この世界は狂っている

実際、狂っているんだからどうしようもない


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