窓の外
この部屋の
窓の外に
あいつ
がいて
ずっとおれを監視している
あいつの名前は知っている
わざわざ口にしたりはしないが
あいつが視界の隅に映り込む度
激しい怒りが湧いたが
いつしか慣れた
あいつはあいつで苦悩に満ちた役割を押し付けられているのかもしれない
同情には値しないが
きみも
あいつを見ればわかる
ただこの世界に存在しているだけで罪になるものがあるのだと
殆どの人があいつを見えない
見ようとしない
勝手にやればいい
ただしそれ以上、近付くと殺すぞ
睨み付ける
この部屋への侵入だけはけして許さない
おれは死体ではないので
抵抗するよ
お前はせいぜいそこでうろうろしていろよ
自分がやって来た場所も目的も思い出せず
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