第6話 くも もくもく
僕から見える景色には、たくさんの家がある。
この家は僕が住んでいた家だ。
僕から見える景色には、たくさんの木がある。
この木は僕がよく登っていた木だ。
僕から見える景色には、たくさんの人がいる。
窓から見えるこの人は、ぼくによく似ている。
彼は、若さゆえに自由を求めた。
王ゆえの監視下だ。
僕も嫌いだった。
だから
彼も同じようにくり返す。無知の王ゆえに。
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