第32話 奇妙な同居「キャバレー」

 1972年アメリカ映画、ライザ・ミネリがアカデミー賞主演女優賞を取りました、ミュージカル仕立ての名作です。


 ナチス台頭直前のベルリン。

 アメリカからやってきたサリーはキャバレーの歌手。イギリス人のブライアンと恋仲になるが、そんな二人を気に入った男爵・マックスが豪邸に招き、奇妙な同居生活が始まる。

 マックスがブライアンのセーターの下に手をいれてきたりするんですよね。ブライアンも拒否はしない。


 やがて、サリーとマックスの仲を疑いはじめるブライアン。ケンカになり、

「マックスと寝ればいい」

「もう寝てるわよ」

 居直るサリーに、ブライアンは苦笑して、

「僕もだよ」


 あ、やっぱり!

 一生忘れません、キュンキュンくるセリフでした。イヤ本当に、こんなやりとりで十分、満足しちゃったんですよ、私。

 マックスはバイだったんですね。ブライアンも、あまり女性に興味なさそうでした。

 二人をものにしたマックスは、これで目的は達したというのか消えてしまいます。

 その後、サリーは妊娠していることが分かり、どちらの子か不明だし、結局、中絶してしまい、ブライアンとも破局。

 やがてナチが勢力を広げ、ベルリンも不穏になっていきますが、サリーは舞台の上で輝き、有名な歌「キャバレー」を熱唱。

 もう半世紀も前の作品ですが、今も色あせないのでは、貴重な三角関係もありますし。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る