第19話 年上王子と年下王が!「冬のライオン」

 1968年のイギリス映画、これまた公開時には見られず。TV放映で見ました、吹き替えだし激しくカットされていたものと思われます。もともとは舞台演劇でした。

 初代イングランド王ヘンリー2世と、年上妻エレノアをメインとする宮廷愛憎劇。1183年のクリスマス。シノン城に集まった王、王妃、三人の息子、そしてフランス王。

 思わせぶりなタイトルにしたのは、もちろん、イングランドの王子とフランスの若き王が恋愛関係にあった、という設定のだめです、だからこそ私は見たかった。

 王子リチャード’(リチャード獅子心王)を演じたのは名優アンソニー・ホプキンス。フランス王は、後に007を演じたティモシー・ダルトン、共に映画初出演だったそうです。

 26歳の王子リチャードと19歳のフィリップ2世。それが数年前、同性愛関係だった、となると興味津々ですが、あの時代のこと、二人とも髭はやしてしてるんよね。それっぽいシーンはほぼなくて、王が「おまえの口は臭かった」とか言っていて、Wikiにも、「果たしてそれは真実の愛だったか、復讐の手段だったのか。」

 この作品では、ヘンリー、エレノアとの夫婦関係ならびに両国の関係はとても複雑。リチャードの父ヘンリーがフィリップの父王を滅ぼした、らしいのです。だから復讐? 美少年だったフィリップが、リチャードを誘惑して捨てた、とか。リチャードが同性愛者だったという裏付けはないけど、いろいろ想像すると楽しいなあ?

 来月、東京で上演されるそうです、私がこの映画について書くことになったのは全くの偶然ですが、面白そうですね。フィリップを演じる役者さん、けっこう美形です。


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