第4話 ヒロシのテーマ曲「ガラスの部屋」

 ソロキャンパーとして有名なヒロシさんですが、かつては「ヒロシです」で始まる自虐ネタで受けていましたね。そのバックに流れていたのが映画「ガラスの部屋」の挿入歌。

 製作は1969年、イタリア映画です。日本公開は翌年、私は中学三年でした。


【大学の学園闘争真っ只中にいる3人の男女の、奇妙な三角関係を描いた映画であり、レイモンド・ラブロックの出世作である。】


 以上が概要です。

 ラブロック、美しかったです。先輩役も、なかなかでした。

 でも、三角関係、というのは偽装っぽかったな。

 ラブロックが演じたチェリーのグイドは、先輩が好きなんですよ。私の眼はごまかせません。先輩が紹介した娼婦の家に行き、口にするのは、

「先輩とは、どうするの?」

 彼女には興味がない。ただ、彼女が先輩と交わったことがあるから、その時の先輩の様子を知りたい。先輩と寝ることはできない、せめて共通の女を通じて、少しでも先輩とつながりたい。

 そういう屈折した感情があったんだと思います。


 イタリアのポスターでは、グイドと先輩の恋人がベッドインしていて、ドア付近に先輩のシルエットがばーんと描かれています。グイドは先輩の恋人を盗んだ、という意味でしょう。

 でもこれ、カモフラージュだから。

 しつこいけど、グイドが好きなのは先輩。直接、彼に抱かれることは不可能だから、先輩の彼女を通じて、と、娼婦の時と同じケースだと私は勝手に思っています。


 クライマックスでは、グイド、先輩、その彼女が、一緒にベッドインします。両側から彼女の頬にキス。BLぽいのは、彼女の腹の上で、しっかりと手を握り合うグイドと先輩。それだけです。

 とはいえ半世紀も前だから、この程度でも嬉しかったですね。

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