section4 VS平川高校
今日は試合当日
そう平川高校との試合だ。
スタメンは…
左翼 加藤(3) 1 二塁 中島(3)
遊撃 田辺(3) 2 三塁 橋本(3)
三塁 赤城(3) 3 投手 杉並(1)
捕手 三田(3) 4 右翼 大寛(3)
中堅 堂前(2) 5 捕手 吉原(3)
一塁 柿本(3) 6 左翼 谷島(2)
二塁 鈴木(2) 7 一塁 帯島(2)
右翼 種田(2) 8 中堅 齋藤(3)
投手 石原(3) 9 遊撃 中野(2)
「…向こうの先発一年かよ!」
赤城が度肝を抜かれた、というよりこっちのチーム皆が驚いた。まさか1年生が先発してくるなんて
「どういうことなんだ?そんなに凄いのか?あの1年生」
「どうやら中学の時全国準優勝チームのエースだったらしいぜ。最速140km/hとか」
「白川先輩!」
白川先輩は2年生のキャッチャーの人だ。かなり野球偏差値が高く頭を使ってプレーする。まさにキャッチャー向きの人だ。相手校の事情について聞くのもこの人に聞けば間違いないだろう
「140ってこの前まで中学生ですよね」
「あぁてかお前らと同じ歳だぜ?」
大聖はブルペンを見て実感した。速い…アイツと同じ歳なんて…
「まぁ一応ウチにもいるけどな140後半でるピッチャーが…」
赤城さんが言う
「え?そうなんですか?」
「あぁ…来てないけどな」
来てない?…そういえば須田さんの姿がみえない
「多分遅れてくるかサボりだ」
「…てことはやっぱり須田さんのことですか?」
ていうか試合当日もまともにこないのか…
「あぁそうだ」
呆れながら赤城先輩は言う
「まぁ切り替えろ。いないやつを気にしてもしょうがない。いくぞ!」
おおー!!!
試合が始まった
うちは先攻でマウンドに立つのは平川高校1年生、杉並照史(すぎなみ あきと)右のオーバーハンド
バシーン
キャッチャーミットから快音が鳴り響く。
何度みても1年生とは思えない球を投げる…そしてうちはあっという間にツーアウト、次のバッターは赤城先輩だ。
初球はインローにストレート、見逃してワンストライク。
「…速いな、ほんとに1年生か?」
2球目はアウトローにストレート、これにはなんとか当てる。
続く3球目は高めに外れるストレート、これでツーストライクワンボール。
(よし、タイミングはわかってきたぞ!)
(きた!…?!)ブンッ
今の球は?!
「くっ…やられた…チェンジアップだ」
チェンジアップ…打者のタイミングを外す遅いたまだ。一見遅いんだから打てると思ってしまうかもしれないがそう簡単にはいかない。ストレートと同じ腕の振りで遅い球が来る…こうなると意外にも打てないものだ。あの松坂世代と呼ばれる世代にもこのチェンジアップを武器にプロ野球チームのエースとまでなった選手がいる。
「チェンジアップ…」
「チェンジアップなら俺も投げれるぞ!」
「藤村…わかったから…」
ベンチで藤村がいつも通り高いテンションで言う
そして3回終わって0-0の同点で試合は4回表、1番加藤。
「加藤!変化球も警戒しろ!」
赤城キャプテンからの言葉を受け加藤副キャプテンが打席へ
「…そうだな~あのチェンジアップは厄介だな~」
いつも通りゆったりとした感じで打席へ向かっていった。
カキィン
初球ストレートをライト方向へ打つも切れてファールとなる。
「入ってくれれば楽なんだけどなー」
続く2球目は…チェンジアップを空振りでツーストライク
(追い込まれる前にチェンジアップか…となると次はストレート?)
ギュンッ
(…!スライダー?!)
「くっ…!」
なんとか当ててファールとなる
(だよな~この試合まだストレートとチェンジアップしかきてなかったけど…中学準優勝投手がその二球種なわけないんだ…しかしキレのあるスライダーだな〜)
更にストレートをファール、5球目は外角にストレートが外れる。
これでツーストライクワンボール。
杉並の躍動感溢れるフォームから繰り出された6球目
(…これは!…スライダー!)
…「ボール!」
球審の手は上がらなかった
(危なかった…これでツーツー…さて次は)
ビシュッ
(…スライダー!行けっ!)
キィン
打球は外野の前へ落ち魚川高校この試合初のヒットが生まれる
さらに2番の田辺がバントをきめワンアウト二塁、バッターは赤城。
(キャプテンとしてここは打たないとな。)
カキィン!
初球から打ったがファールとなる
(さぁ1年生よ…こっからどうくる?)
(…チェンジアップ!)
カキィン
…これも一塁線切れてファール
(次はスライダーか?)
…ストレート!
…これにも食らいついてファールにした
(なんとかついていけた…)
4球目…スライダー!
(…!しまったー!)
低めに外れるスライダーを引っ掛けセカンドゴロ…しかし打球の威力が弱かったため加藤が3塁へ進みツーアウト三塁となる。
続くのは4番の三田。
「いけー!三田ー!」
ベンチからの大きな声援をうけ三田が打席へ入る
その初球…
カキィン!
快音が響いて右中間へ!取れば0点だが落ちれば1点!打球の行方は…?
to be continued
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