キャラは勝手に動くのか

 何万年ぶりかに分からんことを分からんというために書き出したのである。いつも自分がやっていることの言語化を試みてはしくじって分からないと結論して終わるのだけれど、基本的にスランプというか書けないときに書きたくなるのでそういうもんなのだ。分からんけど。


 さて、ネット創作論では今日も今日とて何万番煎じか分からないネタとしてキャラが勝手に動くとは何かという話がでておる。もはや何度お湯を注いでも特濃の味がでる魔法の茶葉でございます。まあ味の保障はできないが。


 キャラは勝手に動くのか。あるいはキャラクターは創作者の夢を見るか。


 あるいは~以降は思いついたから書いちゃっただけディック。特に意味はないでフィリップ。ケー。


 キャラクターは勝手に動くのか。この話をするときに気をつけるべきなのは、ここでいう勝手がどれくらい勝手かという問題である。いや分からんけど。でも何かについて語るとき定義はとても大事なのです。大事なので書いておこう。


 まずキャラクターだけ用意しても動きだしはしないんである。


 いや分からん。キャラの名前を決めた時点で動き始めているパターンもあるかもしれぬ。この辺は創作をしようと考え始めた時点で非常に複雑な思考が脳内を走っているのであるからして、説明がすんげー難しいのだ。


 そんなわけで具体例として、私のキャラクターたちはどうか。


 創作をするとき、私のキャラ表はすごく素朴である。

 主人公、ヒロイン、ライバル(敵)、仲間(友だち)と書く。

 名前も決まっていない。

 そこになんか書きたかったり思いついたりした何かこういい感じがするシーンを想像する。すると、必要なものが勝手に決まるのである。


 ここ! この勝手レベル! ここの説明と理解が厄介なのです!


 理路整然と物事を詰めていくのが苦手なバカ(私だ)は、初期設定だったりメインネタだったりシーンだったり話の筋だったりどこから始めるか予想がつかない。上手くいったやり方が一個もないんだから仕方ないのである。創作岩に抱きついて噛みついて転がってるようなもんなのだ。たとえからして意味が分からん。

 

 いずれにしても、何か一個を決めれば、そこから先は理詰めで決まっていくのは誰しも再現可能なはずである。無論、人によって常識が異なるので出来上がるものも異なる。この、常識とかいう奴が、勝手の正体である。たぶん。分からん。でもだいたい合ってるはず。


 たとえば、主人公が銃を手に宿敵の前に立つシーンを想像するとする。変な言い回しである。必要な情報を決める。必要な情報を決めるとは何事かといえば、人によって銃はなんでも良かったりなんでも良いはずがねえだろうって場合があるからです。


 なので、ここでは、①どんな銃か②どんな場所か③主人公と宿敵の立ち位置あたりを決めるとする。銃はリボルバーにしよう。場所は荒野にしよう。宿敵は膝立ちで主人公は眉間に銃を突きつけている。


 こんなもんカウボーイハット被ってるだろ! 


 ……いや分からん。スーツかもしれないし、スカートかもしれないし、着物にちょんまげの侍かもしれない。セクシーランジェリーとルブタンハイヒールだけを身に着けた筋骨隆々のおっちゃんでもよい。別に何でもよいけれど、一つ選ぶたびにキャラクターの性格が少しづつ固まっていくのである。


 ランジェリーリボルバールブタン親父であったとしても、ドラアグクイーンだったり変装だったり趣味であったり理由は様々に想定できる。このへんで不本意なのか本意なのか何か別のとこに不満があるのか、などなども適当に想像すればよい。シーンのディティールが向上するに従って、キャラはまた固まっていく。


 ここである一定量を越えると文字数である。またの名を紙幅という。紙ではないけれど。紙ではないけれど。


 もうちょっとだけ続くと思います。分からん。

 

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