エンディングの種類
わからん。久しぶりすぎてどういう文体で書いていたのかすら分からん。とりあえず、こんな感じで漢字をひらいたり閉じたりして遊びながら書いていたような気がするけど、違ってたらごめんなさい。
でもって、なんでまた創作のナゾを書いているのかというと、いままさにボンヤリ悩んでいるナゾについて、ツイッターで見かけたからです。それはライティング講座的なのをやっていらっしゃる方のツイートで、
バッドエンドとアンハッピーエンドの違いは分かってた方がいい。
とのこと。
うん。分からん。考えてみたら一度も考えてなかった気がする。
まぁツイート主さまの真意については本家を見ていただくとして、私だ。
私はある事件を経て、捻じ曲げてでもハッピーエンドにすることにしています。
でまぁ、先にバッドエンドとかハッピーとかビターとかごちゃごちゃあるエンディングの定義をしなくちゃいけない。これ多分そうとう個人差があるのだ。
まずバッドエンドと聞いて『主人公が死ぬ』は違う。主人公の生死はエンディングに対して影響しないのだ。そもそもバッドだのなんだののエンディングの種別は、エンディングに種類があるから成立する概念である。世界に一つの物語しかなければエンディングにはエンディングという意味しかないのです。自己啓発セミナーか。
戻って、バッドエンドは何かというと、物語が何も終わらないのに話が終わることである。ゲームオーバー。なのでバッドエンドで綺麗に畳むのは、とても、とても難しい。やったことない。と思う。
具体的には、勇者が魔王を倒そうと旅に出て、悪戦苦闘しながら魔王に迫り、読者が残りページ数でどうやって倒すんだろうとハラハラし始めたころ、幹部あたりとの長い戦闘が始まる。読者は驚く。あれ? もしかしてこいつ倒して終わり? が。
倒れる主人公。血反吐の海にのたうちながら言う。
「嫌だ……! こんなところで……俺は――」
「死ぬんだよ」
グシャ。
主人公が死んだので物語は終わりである。
……なんだろう。伝説のカルト映画的な香りがして私は好きだぞ。違うか。
もとい。
エンタメでは物語の冒頭で目的とか謎とか設定するので、それを解決しない限りはぜんぶバッドエンドです。
で、次はアンハッピーエンド。と、ツイート主さまがおっしゃっていた奴。
ざっくりいうと目的は達するけど主人公は死ぬパターン。主人公を殺す時はたいていがこれになるはず。たとえば、魔王と相打ちで主人公は死ぬなり消えるなりして顛末は仲間の語りのパターンですね。
ここでややこしいのは、小説は基本的に主人公に感情移入ないし主人公の視点についていくので、主人公が死ぬとき、読者がどう反応するか予測できないのです。少なくとも私には難しい。ここが、私のある事件につながっていく。
私にとっての事件は『たと空』である。前も書いたかもしれないけれど、偶然出会った竜の女の子と仲良くなるけど拐われるちゃって取り返して結婚、みたいな話となります。この作品の場合、主人公の目的は二つある。
一つは出世。竜の女の子に接近するのも政略結婚狙いである。
一つは恋愛。政略結婚を狙うつもりが惚れちゃった。
この葛藤が話の主題で、中盤に仕事と恋愛がぶつかり、危機に陥る。
ここから現在カクヨムに置いてあるバージョンと新人賞バージョンが異なる。
新人賞では、主人公は恋愛を選択したはずが出世の道も残されて大団円――のはずが、中盤の仕事とぶつかるところで残した禍根により刺殺される。幸せ絶頂の花嫁、竜の女の子が主人公を抱きあげ泣き叫ぶところで終わる。
さぁ、これはアンハッピーなのか。分からん。
私的には、主人公は物語の目的のすべてを果たしているので、もういらない存在だったりします。しました。ちゃんとストーリーライン状も恨みを買いまくってる流れと明示しているし、本人も納得ずくで目を閉じます。最後で台無し的な評価だったので失敗は失敗。それはよい。よくないが、よい。
主人公に心残りがあるからアンハッピー? でも明確に死んだとは書いてない。どう考えても死にそうだけど。勝手に殺すなよと内心憤慨した過去も。
ともあれ、それ以来、私は、無理矢理にでも主人公を生かして後味スッキリパリピグミ味のエンディングにするようになった。
で、もう終わるのだけど、そういうエンドにするようにしてから気づいたんです。
物語が終わってるのに主人公が生きてる意味ってなくない?
いやもちろん分かっている。物語世界の日常はつづくのだから殺すなと。
でもさ。
物語は終わったんだし、すっぱり退場させたくならない?
分からん。私が特殊なだけかもしれん。でも、そういう作者は凄いいっぱいいそうだし、もしいるなら、世界が敵に回っても私だけは味方だよと言いたい。で、伝える間際で死ぬのだ。なんで。分からん。
分からんが、その方が良い出汁がでそうな気がしてしまうのである。
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