第2話 ナイトが三人になったよ。
「オレは、
ナイト? 凪斗くんはナイト?? どういうこと???
わたしの頭がぐるぐるしていると、
「ミコ!」
って、おっきな声で名前をよばれた。
お父さんだ! お父さんにみつかっちゃった。怒られる!
お父さんは顔色をかえて、わたしにむかって走ってくる。これ、絶対に怒られる!
でもね。
わたしのこと、「ぎゅー!」ってつよくだきしめてくれた。
「よかった! よーかったー!」
え? どういうこと??
お父さんは、顔をグジャグジャにして泣いていた。
「だいじょうぶです。問題ありません。まだ
こたえたのは、
けっこう背が高い。六年生かな?
男の子は、話をつづけた。
「
「もちろんさ
「バカ! あんなザコにサイコロ二回も転がしたのか!? このあとどうするんだよ!」
バカって、言われている。わたしのことバカって言った
「いや、はじめての実戦で、まいアガっちゃったっていうか?」
そんなふたりに、ニコニコしながら女の子がわってはいった。
「まあまあ、ケンカしないの♪」
すっごくカワイイ女の子だった。金色でサラサラのながい髪をツインテールにして、すらっとスタイルもバツグン。中学生かな?
そして
ハカマじゃなくて、フリルのついたフワッフワの
ついでに、首からあおみどり色のちょっと古めかしい、おっきな鏡みたいなペンダントをかけていた。
いいなあコスプレみたい。わたしの神社もあの服がいいな。
「ボクたち
え? ボク? このおねえさん、ボクっ
「あ、自己紹介がまだだよね。さっき
「はじめまして。ミコ様。
と、とっても
「そしてボクは、
え?
「ええええ! 男の子なの!?」
わたしがおもわず声をだすと、
「そう、男。ウチの
わたしが「コクン」とうなずくと、
「えへ♪ ありがとう。ボクと
と、まるでアイドルみたいにシャキンとキメポーズをしていった。カワイイ。すっごくカワイイ。
ぐるぐるしてる。頭がグルグルしている。めっちゃカワイイのに、男の子? でもってナイト??
頭がぐるぐるしているわたしに、
「ミコ様。十一歳の誕生日、おめでとうございます。かぞえで十二。
結界でのカモフラージュにも限界がございますゆえ、われら三種の
え? どういうこと?
いろいろビックリで、
ダメだ。なんだか頭がクラクラする。ついでに足もフラフラする。
グラグラグラグラグラグラ……グラグラグラ!
とつぜん、おっきな音がして、地面がおおきくゆれた!
「きた! きた! いよいよ、おでましになった!
「Hey! オルカ!」
とさけんだ。
オルカとよばれた宝石は、「ぼうっ」と光った。そして、ふわりとうかぶと、光はみるみるとイルカみたいな形になって、蛍光カラーでががやいた。そしてとても機械的な声でつぶやいた。
『なんですか?
「作戦を説明!」
『OK! 鬼は二匹。弱点は
とどめは
「りょーかい!」
「りょ〜かい♪」
「了解!」
「了解! ミコ! お父さん、ガンバルよ!」
三人といっしょにお父さんもさけんだ。お父さんだけ、よけいなこといってる。ガンバリすぎてて、ちょっとはずかしい。
「ミコちゃんはアブナイから。鏡にはいって。
そして、わたしを
「
なんだか呪文みたいな、必殺技みたいなことをさけんで、アイドルみたいにシャキンとキメポーズをとった。
え? どういうこと?
わたしは、すっごくカワイイ
え? え? どういうこと?
そしてわたしは、ふしぎなあおみどり
「どう?」
わたし……じゃない、わたしに変身した
「あ、うん! カワイイと思うよ!」
「バカ! オマエの心配だよ! だいじょうぶか?
わたし、またバカっていわれた。いったのはもちろん
「バカはオマエだ!
グラグラグラグラグラグラ……グラグラグラ!
『
地面のゆれが、ドンドンおおきくなっている。
三人とお父さんは、シンケンな目で、
『
バギン!
さえぎるモノなんてなんにもないハズの
バリーン!
ヒビがはいったと思ったら、まるでガラスが割れるみたいにとびちって、大男がとびこんできた。
頭がイノシシになってる、背のたかさが三メートルくらいの鬼だった。
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