第2話 パジャマ
俺は41にもなるのに人様に見られたくないパジャマで寝ている。ミッキーマウスやくまのプーさんがプリントされたパジャマだ。もちろん、かみさんのセレクトだ。こんな可愛らしい一面もあるかみさんだが、俺は流石にもうダンディなおじさんに転身したいと想っていた。言わなきゃいいのにまたいつもの癇癪を起こしてしまった。「いつまで、こんなお子様みたいなパジャマを着なきゃいけねえんだよ。もう俺もいいおっさんだぜ。もっとハイセンスでダンディズムなパジャマを買って来やがれってえんだよ」かみさんが切れて言い返してきた。「気に入らなきゃ着なければいいじゃないの。あんたのセンスが見立てが無いからあたしに買ってもらってるんでしょうが」俺は何も言い返せなかった。3日後。俺が風呂から上りバスタオル一丁で寝室に行くとベッドの枕元に新しいパジャマらしき物があった。かみさんのヤロー、何だかんだ言いやがって結局は買って来やがったんだなと俺はほくそ笑んだ。可愛い奴めが。折りたたまれたパジャマを翼翼見てみたら、それは経帷子だった。
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