第1章-第1話-4【委員長と副委員長を決める】

 クラス内の役割決めをが終わると、松原先生は僕と七星さんに目を合わせると

「それじゃ、早速委員長と副委員長の仕事をしてもらおうかな」

と言って僕らを教卓へ来るように招く。

僕と七海さんは、松原先生の元へ行くと

クラス全員に

「それじゃ次は早速、この2人に初めての仕事として、これからクラスに割り振られている部分の、掃除場所を誰がどこを担当するか決めて貰おうと思います」

そう話し終えると、僕と七星さんに各クラスが今年どこを掃除するか、割り振られている紙を見せて、先生は七星さんに黒板に掃除場所を書いてと指示を出し、僕に3組の掃除場所の発表と、人数の割り振り、それと誰がその掃除場所を担当するか決めてと指示し、松原先生は僕が座っていた席に座った。


 七星さんは黒板に掃除場所を書いている間、僕はクラスのみんなに3組の掃除場所を発表した。

「それでは早速、掃除場所の割り振りをして行きたいと思います」

「まず、3組の割り振られている掃除場所は、教室と教室前の廊下、生徒玄関と会議室、調理室、被服室の6カ所が掃除場所に割り振られています」

「教室に8人、廊下に3人、生徒玄関に5人、会議室に5人、調理室に5人、被服室に5人体制でとりあえず行いと思うので、今から1カ所ずつ掃除場所を言うので、やりたい場所のところで手を挙げて教えてください」

「もし、あまりにも掃除場所に偏りが出たら、ジャンケンで負けた人があまりの所に移動して貰います」

と僕がクラスの全員に掃除場所の発表と、掃除場所決めの仕方を説明が終わったときには、七星さんは黒板に6カ所の掃除場所を書き終えた。


 そして僕は教室から順番に、掃除をしたい場所を挙手で教えてもらい、クラスのみんなに掃除をしたい場所を一旦聞き終えた。するとやはり一発で綺麗に別れる事無く、楽そうな掃除場所にはかなり人数が偏り、教室掃除をしたい人が2人しかいなかった。それを見て七星さんが教室掃除に入るとなったら、こんどは男子の大半が教室掃除に移動したいと言って、その男子達を押し沈めるのが大変だった。そして僕は彼女の人気っぷりに、改めて知らしめられたが、なんとかクラス全員の掃除場所を決めることが出来ると、松原先生は座っていた席から立ち上がり

「2人とも最初の仕事、完璧にこなしてくれてありがとう」

「もう自分の席に戻ってもいいわよ」

と言って僕らは自分の席に戻ると、後は松原先生がHRの続き再び始め、あっという間に3時間目が終わった。


3時間目が終わりたった10分間の休み時間に入った。休み時間になると、僕の席の周りにクラスの男子が集まり、詰められていた。

「あの、八戸君、君はイイネ七星さんとこれから1年間同じ役職で、七星さんの近くに居れてうらやましいよ」

と男子達の妬みと恨みを告げられている。

僕は彼らに一緒になりたくてなったわけではないと説明するが、彼らは話しを聞いてもらえず、僕にひたすら

「七星さんに辺な気を起こしたら許さないからな」

「七星さんと付き合えると思うなよ」

「お前のことちゃんと監視してるからな」

などとクラスの男子に言われ、その光景をちょっと離れた場所で、竜之介と明菜と翼達は笑いながら見ている。僕はこのクラスの男子に詰められている中、委員長の職をかぶったときにでも、辞退していれば良かったなと思いながらクラスの男子達の妬みを聞いていると

「貴方たち、何をそこでグチグチ言っているんですか?」

と声をかけて歩み寄ってくる女子生徒がいた。

僕は男子達に囲まれているので見えないが、僕を囲んでいた男子達がチリばり始め、ようやく声をかけてきた女子生徒が分かった。

それは何と、僕の仕事の相方(副委員長)の七星真白だった。

七星真白さんは僕の元に来ると

「八戸君、これから1年間副委員長としてよろしくお願いしますね」

と言って僕に顔を近づけ

「貴方もかなり大変ですね、めげずに頑張ってください、委員長」

そう耳打ちをして、彼女は僕の元を離れていった。それを見ていた男子達がまた僕の元に集まり、さっき耳元で何を言われたのかなどを聞かれ、頑張れと言われただけだと説明すると、男子達は「あまり調子に乗るなよ」と言わんばかりの目をして離れていった。


 クラスの男子達が僕の元からようやく離れ、解放されると竜之介と明菜と翼3人が固まって話している元へと行く。

すると、3人にお前本当に大変だなとか、男子生徒の敵じゃんなどと言われからかわれる。僕は3人にもう委員長辞めたいと言うが、なってしまったもんは仕方が無いと言われ、僕は3人に今さっきクラスの男子に受けた妬みなどの不満をぶつけていると、あっという間に休み時間は終わり4時間目が始まるチャイムが鳴った。


 

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