第2話
教室に入ると咲夜は自分の席を探して座った。そして荷物をしまい終えるとそれからしばらくして先生が入ってきた。
「皆さんおはようございます」
「「「おはようございます」」」
「担任の高橋です。今から皆さんは入学式です。高校生活のスタートとしてより良いものにするためにしっかりとした態度でのぞみましょう。」
「「「はい!!」」」
高橋先生の話が終わるとクラスメイトは入学式に向かう為体育館へそれぞれ歩いていき、咲夜も1人それについて行こうと後ろを歩いたのだった。
それから何時間かして入学式が終わり1人廊下を歩いていると、小さな兎の妖が通りかかったのが見え咲夜はまたかと思いこっそり後を追いかけたのだった。
「兎の妖ってことは学校で飼われていた兎ってところかな?」
ボソッと呟き兎の後を追うと兎は校舎裏の古びた小屋の前でしょんぼりとしており、咲夜はそれを見て不思議に思うが小屋をじっくり見ると近くの墓が壊れているのを見つけ兎の妖がこの世に留まっている理由を察したのだった。
(この墓__きっとあの兎のだよね)
咲夜は兎の近くまで行くと大丈夫だよと声をかけ1人で墓を直したのだった。
直し終えると兎は嬉しそうに飛び回りやがて成仏していった、それを見届けた咲夜は安心したように手を合わせた。
それを見ている人物がいるとも知らずに。
それから放課後になり帰ろうとする女子達の黄色い悲鳴が聞こえてきた。
(今度は何!?)
悲鳴に驚き肩をビクッとさせるとクラスメイトから声をかけられ。
「桜城さん。呼んでる人がいるよ」
「え?私_?」
不思議そうにドアのところを見ると朝女子達に囲まれていた先輩であろう人がこちら見て手を振っていたのだった。
(私何かしたかな?)
不思議に思いながらも教えてくれたクラスメイトにお礼を言いドアの方へ歩いていく。
「あの、何か用ですか?」
咲夜は先輩なので一応敬語を使って話しかけるとその人はニコッと微笑んで咲夜の手を掴み。
「ちょっと来てくれるかな?」
そういい咲夜が返事をする前に引っ張って歩き出したのだった。
「ちょ、ちょっと!?」
この光景に悲鳴をあげていた女子達は唖然とし、何でもあの子が!?と混乱していたのだった。
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