とある男達の会話
『笠田って奴聞いたところによると、酷い目にあったらしいぞ?』
『笠田?知らない奴だがどうしたんだ?』
『友達から聞いたんだが、陽キャグループの釜梨っていう女帝居るだろ? 釜梨に可愛いからって例の女帝に目を付けられたらしく、陽キャグループの◯◯って奴と笠田は付き合っていたらしいんだが、その男に急に別れようと言われたらしくてさ。理由を聞きに行ったら女帝率いる陽キャグループに罵倒されたらしい。』
『あの女帝に目を付けられたのかよ。悲惨過ぎて笑えないなそれ。それで、どんな罵倒をされたんだ。』
『何だっけな………確か”遊びで付き合っていたんだよ”とか、”お前なんかと◯◯が付き合える訳ねぇだろ”とか、そんな感じらしい。笠田って奴はその男のことが大好きだったらしいからさ、それを聞いて号泣してたらしくて。その様子を見て女帝グループは大爆笑だったらしい。』
『聞きたくない話だなそれ。……ここまで聞いたから聞くが結局どうなったんだ?』
『最初は泣いている姿を見ているだけで女帝グループは満足していたようだけど、あの女帝だからそれだけじゃ満足出来なくなったらしくて、今度は女帝が陽キャの男達に指示して笠田にセクハラしたらしい。』
『セクハラ? おいおい。それ内容によってはヤバイ奴じゃないか?』
『笠田は男達に胸を揉まれたり、お尻を触られたりしたらしい。まぁ、流石に陰部までは流石に女帝でも気が引けたらしく、やらなかったらしい。その男達が気が済んだら、今度は女帝が笠田の腹や足を蹴ったり殴りながら”調子に乗らなければまた◯◯と付き合わせてやってもいいぞ”とか、”先生にこのこと言ったら家燃やす”とか滅茶苦茶脅してたらしい。』
『うわ。ヤバイなマジでそれ。』
『そうなんよ。で、最終的に笠田はその女帝に従うことを決めた……というか強制させられて、今だと女帝の手下として使われているらしい。まぁ、復縁はしなかったみたい。最近だと笠田は女帝によって教室の隅に居そうな陰キャに告白をしているらしく、笠田と同じように途中で裏切って、陰キャを泣かせてるらしい。そして、それを女帝が見て喜ぶって感じだな。』
『……女帝と同学年だよな俺達。それに、俺達もどちらかといえば陰キャじゃね? ……ってことは、狙われてる?』
『いや、最近は先輩達を狙っているらしく、もう二人が泣かせられたらしい。先輩達には悪いが、正直女帝の目は先輩達に向かわせておきたい。』
『そうだな。先輩達には悪いけど……っていうか、やっぱり女帝には逆らえんよな。』
『な。だってこの私立立ち上げたのが女帝の爺さんだからな。逆らったら何されるか分からん。逆らいたくても、保守的になって無視するのが大勢だからな。どうしようも出来ん。』
『……俺、高校間違えたかな?』
『分からん。少なくとも、お前と出会えたことはプラスだぞ。まぁ、マイナスの方が多いが。』
『お、おう。』
『じゃあ、この話一度止めるか。女帝グループに万が一でも聞かれてたらヤバイし。』
『そうだな。』
『……そういえば、全然関係ないけど課題終わった?アニメの見過ぎでやってなくて。』
『ん? まさかお前もか。』
『そんなこと聞くってことは、まさかお前も?』
『………』
『………』
『…俺、課題をしっかりとやってきて課題を写させてくれる友が欲しかったな。』
『同じく。……しゃーないし、一緒にやるか。』
『多分終わらんけどな。』
『……………いいんだよ。少しでも抵抗するぞ。』
『まぁ、そうだな。』
『…ちなみに、筆記用具は?』
『ん? まさか、持ってるだろ?』
『………』
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