第6話


〈阪歩高校二年二組陽キャグループ〉


ユキ:ねぇねぇ。今日の幻馬格好良くなかった?


サクラ:ほんと格好良かった。幻馬ってあんなに格好良かったけ?


ケンマ:サッカーも上手かったし、幻馬って凄かったんだな。勉強も出来るし、ライバルに丁度良さそうだ。それに、何か今日は殴りたいって気持ちが出てこなかった。


ユキ:ライバルってw


サクラ:確かに、今日は「苛めてやりたい」って気持ちが、幻馬を見て出てこなかった。


ユキ:私も全然出てこなかった。


タミ:まぁ……俺も出てこなかった。


タクマ:俺も出てこなかった。むしろ、今は敵になりそうで……


ユキ:ん? 敵ってw?


ケンマ:もしかして、恋敵かw?


タミ:(ФωФ)


サクラ:(ФωФ)


タクマ:なっ! そ、そうじゃねぇよ。


ユキ:慌ててるねぇw


ケンマ:これは本当っぽいなw


タクマ:勝手に決め付けるな。この女子好き好き野郎。


タミ:小学生のネーミングセンスで草。


サクラ:これはそうとう大慌てのようだねw( *´艸`)


ケンマ:それでそれで、相手は? あっwもしかして、昨日言ってたあの女かw?


タクマ:だから違う。……それより、話戻そうぜ。幻馬についてだ。


タミ:逃げてて草。


ユキ:急な話題転換。名探偵な私には騙せないよw?(o’∀`)♪


サクラ:確かに、幻馬については私もちょっと話したい。


ユキ:実は、私も。


ケンマ:もうちょっと突き止めたかったが……タクマが可哀想だし止めてあげよう。


タクマ:もうちょっと刃先整えた方がいいか…… 切れ味良くしないと。


タミ:……それでそれで、幻馬がどうしたんだ?


サクラ:まぁ、一言で言うと謝りたいなって思ってさ。


ケンマ:謝りたい?


サクラ:そうそう。今日の幻馬と今日より前の幻馬は違う存在の気がするけど、幻馬に酷いことしてたじゃん私達。机教室から出したり、パシらせたりさ。


ユキ:そうだねw


サクラ:だから、今まで酷いことをしたことを謝りたいなって。朝も調子乗っちゃったし。朝言ったまた苛めるような発言は、本心じゃないよ? あれはちょっと拒絶されたことに腹が立っちゃって………そして、出来たら仲良くなりたいなって。


タクマ:まぁ、確かに謝っておいた方がいいかもしれないな。あの先生の様子だと、幻馬を苛めたりした時守ってくれたり、何も言わないというのは無さそうだからな。……苛めるつもりは今のところないが。


ケンマ:俺も謝るか~


タミ:皆謝るなら俺も謝るか。


ユキ:仲良くなりたいって……もしかして、サクラ幻馬のこと狙ってるの?


タクマ:(ФωФ)


ケンマ:(ФωФ)


サクラ:そういう訳じゃないよ!! ……ただ、酷いことをしてきたからその分仲良くしたいなって!!


ケンマ:確かに、彼奴滅茶苦茶イケメンだしな。サクラが、そうなるのも分かる。トップアイドルと見比べても、見劣りしないしな。


タクマ:そうだな。認めたくないが、彼奴は滅茶苦茶イケメンだ。どうしたらあんな美貌持てるんだろうな。


サクラ:確かに、幻馬はずっと見てられるくらい格好いいけど、それだけで仲良くする訳じゃないよ!!


タミ::タクマが褒めるってことは、相当だねw でも、俺もそう思うよ。彼奴は格好いい。顔面偏差値70後半は行ってそう。……ところで、その言い方だとずっと見てたの?


ケンマ: (ФωФ)


タクマ: (ФωФ)


ユキ:(ФωФ)


サクラ:ち、違うってば!! ほ、ほら。あ、あの言葉の綾とかそういう奴だから。あんまり気にしないで。


タミ:慌ててて草


ユキ:これは流石に逃げられないねw


タクマ:(ФωФ)


ケンマ:(ФωФ)


タミ:……ところで、もう遅いからちょっと抜けてもいい?


ユキ:今いいところなのに、勿体ないねw


タクマ:おけ。


ケンマ:じゃあの。


ユキ:それで、それで、どうなの? 幻馬のこと好きなの? 一目惚れしちゃったの?


サクラ:黙秘権を使います。


ユキ:だーめ♡


ケンマ:いいところで、滅茶苦茶気になるけど俺もちょっと用事あるから抜けるな。


サクラ:じゃあね。


タクマ:じゃあな。



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