マジックバッグの登録2
「このリュック型はランスから貸してもらっている。性能は時間経過型で容量を上げる改良をしているそうだ」
「違うよ、時間停止型にして、容量アップだよ」
「はあ?なんだって?・・・・・・それなら登録をやり直そう。そんなことを出来るのは、時空間魔法を扱える者だけだろう?魔法具ギルドとしては是が非でも欲しいんじゃないのかい?メイドのとランスももう1つのマジックバッグを渡しな」
登録が間違っていたのだろうか、シャロンの方はすぐ終わった。
「持っていたマジックバッグは1度、登録抹消してから登録し直すから指示に従うんだよ。容量のおおよそっていうのは、測ったことないのかい?」
「測定っていっても極大魔法ウォーターハザードの水入れたぐらいかな?満杯にならなくて、2発目はやめようってなった」
「それは、すごいもんだねえ。うちで使うついでに総本部で容量を調べてもらおう。あそこなら出来るだろう」
シャロンと魔道具ギルドの人はキョトンとしている。
「シーラ様、そのウォーターハザードという魔法はどのくらいの。規模の大きな魔法というのはわかるのですが」
「そうだねえ、王都を飲み込むぐらいの魔法かねえ」
シャロンがぎこちなく首をこちら向けて、口をパクパクしている。
「どうした、シャロン」
「いや、あの、こちらもそうなのですか?」
「全部一緒だと思うけど、大きい方が便利だろう?買い物に行けないかもしれないんだ。そうだ、リクッターさん、シャロンが欲しいものを見繕ってほしいんだけど。お金は俺の口座から落としていいから。シャロン、メイドをするのに必要なもの、これから必要になりそうなものを全部揃えておいて。これは命令だよ。食料とかもね」
「かしこまりました」
リクッターさんとシャロンはギルド長室から出て行って、リクッターさんだけ戻ってきた。登録作業をして、バッグを返してもらう。リュック型は管理責任者の設定をもう1度していた。
「容量はわかり次第、総本部に伝えればいいかい?」
「それで構いません。こちらからもそのように総本部に伝えておきます」
「ところで、これは未発見の古代の遺物ではないのですか?」
付与師ギルドの人はペンダントを置いて、こちらを睨んでくる。
「その前に、これは魔道具ですよね?昨日魔道具ギルドに行って、魔道具のつもりで作りました。台座に魔方陣を書くところを魔石内に書いただけなので、魔道具だと認識しています。魔石はB級で冒険者ギルド、台座は魔道具ギルドで買いました」
「魔石だけを合う台座に乗せたのかと思うのです」
「逆です、台座に合うよう魔石を加工しました」
「それをどこで教えてもらったのですか?」
「グリゴリイの知識を持つ者に」
信じられない付与師ギルドはそんなはずはない古代の遺物だと喚いた。
「そんなに信じられないなら、やってもらえばいいだろう?」
「その前に、2つとも魔道具だと思って作ったんです。付与師ギルドには入りません」
「いや、あれは付与だ。直接魔方陣を魔石に書き込んだり、宝石に魔方陣を書き込んだりね。武器、防具の特性付与も付与師の仕事なんだよ。そして、魔石に書き込めるのは、今だ存在していない技術なんだよ」
「じゃあ、古代の遺物ってことに。武器防具の付与が必要になったら、技術を習いに所属します。魔道具とどう違うのか、ハッキリわからないんですけど」
シーラさんは強引に魔石を持ってこさせる。なぜかカット済みで、ブレスレットになっている。
「ランス、依頼だ。このブレスレットにメイドと同じ魔法をつけてくれないか?」
「誰が使うの?」
「アタシだよ、ランスのせいで多少は危ない目に遭っているからね」
「それはなんかごめん、お代はいいよ。じゃあ、魔石を取り替えれるように台座に掘る?」
「強力なのがいいんだがね」
「そう、なら魔石に直接のほうがいいかな。3割ぐらいは魔力効率が変わる」
魔石を観察して、魔力のマトリックス部分を見極める。魔石によって、どうしても出来ないのもあるんだよね。弱い魔石だと特に。これは大丈夫そう。見極めが終わると魔方陣を魔石の上に魔力で描き出す。古代語の魔方陣だ。次に魔方陣をマトリックス部分に書き込んで、魔方陣を魔力部分と接続する。魔石の中なので、他の魔力に影響されないので効率がいい。経路部分も魔方陣も外にあると多少なりとも、使っている人なんかの魔力から影響を受ける。なので、効率の差が生まれるそうだ。
「じゃあ、登録しよう。手を出して」
シャロンにしたように登録を済ませていく。
「しゃべれなく捕まったら、どうしたらいいんだい?」
「強く念じればいい。魔力で伝わる。試すのはいいけど、結界だから手が出せない。魔方陣に干渉出来なくなるから。その前に、しゃべれなくされるなら、身ぐるみ剥がされているんじゃないの?」
「アクセサリーとして魔道具を理解していない、チンピラかもしれないよ」
「そういう可能性もあるのか。実験するのは構わないけど、魔力が尽きるまで手は出せないよ?」
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読んでくれてありがとうございます。
☆や♡を恵んでください。お願います。
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