学園見学1

 起きてから朝食をもらって、フウイと一緒に薬師ギルドに向かう。ポーションを作って、ベイジーンの来るまでの間の暇つぶしにする。


 迎えが来たらついて行って学園の中に案内される。学園内は建物がいっぱい。全体が把握しにくい。今日と明日で、半分ずつ案内してくれるそうだ。今日は研究棟や教育棟といった学ぶところとみんなが住んでいる寮。王都に家がある人はそこから通ってもいいらしい。図書室も本が充実していた。読みたい本はなさそうだったけど。



 次の日は運動場や魔法練習場、武技練習場を案内して貰った。魔法は発動出来るレベルが5までと決まっていた。残念。武技も壊していいカカシや丸太なども置いてある。運動場は基礎体力作りなどをしている。運動場を歩いている人もいるので、運動の種類も自分なりに決めているようだった。


「明日はどんな感じで行くの?」

「最初に学園に集合して、パーティーでの装備のチェックと行く人の確認。あとは護衛の冒険者と評価をしてくれる先生と自己紹介をして出発だよ。いる物は各自用意。ポーションとかご飯とかぐらいかな?」

「お弁当買いに行かないと」

「うちで用意するよ。朝食の時にもらうから、忘れずに持っていくんだよ」

「わかった。弓は持っていったらいい?」

「ランスは使わないけど。持っていくのは構わないよ」


 夜になって、装備のチェックをして大丈夫だった。弓矢は王都の武器ギルドにそれなりに使えるのが売っていたので、それを買って使っている。



「お弁当でございます」

「ありがとう、お弁当楽しみ」


 渡されたお弁当をウキウキしながら、マジックバッグに入れる。メイドさんがニコニコしている。ベイジーンは馬車で、フウイに乗って追いかける。学園の中について行って、集合場所に移動する。


 用意された馬と馬車、冒険者が2人、先生が1人。生徒がベイジーンを入れて5人。ベイジーンは杖を持っているので、後衛だ。杖を持っている女が1人。剣を下げた男2人に女1人の3人。


「みんな集まったので、自己紹介をしよう。まずは僕からベイジーン、得意な魔法は土と火だ。森の中は燃えるとまずいから火は使わない。よろしく」

「ベンだ。剣士」

「同じく剣士のジェームス。前衛は任せてもらおう」

「ロジーよ、風を使うの。前衛は任せたわ」

「ロウサです。剣士をしていますの」


 学生の自己紹介が終わり、大人達が口を開く。


「この班の付き添いアイザックだ。教員をしているよ。生徒達はいつもより深い場所に潜るから、突っ走ったり魔獣を挑発するようなマネはしないように。一発で留年です。気をつけるように」

「冒険者のアラン。剣士だ」

「冒険者のボブだ。魔法は水を扱う。確認なんだが、危険と判断したら助けにはいるでいいんだよな?」

「はい、その通りです」


 了解了解と冒険者は答える。最後の紹介に視線が集まる。


「学園体験のランスです。どんなことをしているのか見に来ました」

「祝福はまだもらっていないのか?」

「今年もらう予定です」


 ジェームスが確認してくる。


「自分の身は自分で守れるから、ランスのことは心配いらない。ねえランス?」

「うん、大丈夫」


 前衛のベンが御者席に座って手綱を取る。ベイジーンはその横に乗って、ロウサは後ろを向いて荷台に乗り込む。他の2人も荷台に乗る。冒険者と先生と馬車の間、1番安全だと思う場所に配置される。

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読んでくれてありがとうございます。

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