第19話 やんちゃ坊主と大人しい君と知的小僧

日曜日の休日。

特に用事がなかった上里は家でゆっくりと過ごしていると、家のチャイムが鳴り響いた。

上里は重い腰を上げ、家の扉を開くと、見知った小学生三人がそこにはいた。


「上里にーちゃん、勝負しよーぜい」


片手にサッカーボールを持ち、真ん中に堂々と立つ小学生四年生の隣谷勇気はそう言った。

その少年の後ろには西沢空という大人しい少年と、坂口秀一という知的そうな少年がいる。

だが、上里はそれを見た瞬間、何も言わずに扉を閉じた。


「酷ッ!!」


上里はこんな声が扉越しに聞こえた気がしたが、完全に無視し、大きなあくびをした。

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