第4話 甘く見ていると痛い目見るぞ

ズッキ―は授業と授業の間にある休み時間中、日高が座る机の前でしゃがみこんだ。

そして、日高を真剣な眼差しで見ていた。


「なぁ、日高」


「なんだ?ズッキ―」


日高がそう問いかけた刹那、ズッキ―は右腕を差し出していた。


「腕相撲しないかい?」


「まぁ、いいけど」


日高は面倒くさそうに右手を差し出し、ズッキ―と日高の手が組み合った。

そして、近くでそのやり取りを見ていた上里の掛け声により、その戦いが始まった。


(バカめ!!俺はここ最近、マイブームが筋トレだったんだ。背が俺と十センチも差がある上里には敵わないかもしれないが、日高!!お前に俺は倒せ………………え)


ズッキ―がここまで心の中で言いかけた直後、彼の右手の甲を強打していた。

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