第19話 『堕ちる夢』
レーラズの魔力放出と同時に砕け散った『
レーラズが自身から放出した魔力に触れた者を悪夢に閉じ込めることのできるスキル『
「メルも熟睡してるんだから結界内でやられたら逃げ場無しだもんな」
「妾やウロボロスのようなタイプとは相性悪そうじゃが……レーラズの『
レーラズの『原罪』である『
レーラズに意識を揺さぶられてしまった者の全てを対象とし、レーラズの創った夢の世界へと閉じ込め、夢から覚めると夢の世界の影響を受けた人格へと変えられてしまう恐ろしい力だ。
『
レーラズに触れられれば何の影響もなく覚めることができるらしく、メルはレーラズに抱きしめられながら起きていた。
「あのΔとγとやらは……朽ち果てて終わりだろうな」
「何でもありじゃからなぁ」
デザイアと阿修羅も認める『
ちなみに『
……Lv操作って普通にエゲツない。別に夢を見せずとも幻や『大罪』系統の力で意識を揺さぶっている状態であれば『
「こんなアッサリ負けてくれるなんて……やっぱり全部見てからやる気なんだな」
「まぁ……妾が『女神』陣営だとしても同じようにやるじゃろうなぁ」
「若としては嫌な流れというやつか」
「何するにしても自分の手札を知られるのって嫌だろ?」
『女神』様は俺たちと戦う前に『罪の牢獄』全ての戦力……言ってしまえば『原罪』を知っておこうという流れで来ているのがこの2戦で証明されたと言って良いと思う。
ある程度『原罪』を出させるくらいにはレベルが高く様々な能力を持っているのを俺たちに当てることで、未知の原罪を引き出させている感じがある。
今のところ見せているガラクシアやアヴァロンの『原罪』はデュオでの戦いだと基本的に出せないレベルのなのを把握した上でこのルールにしてきているんだろう。
今の戦いもレーラズの『
「知れば知るほど完全に覚えれるモノかもしれんのぅ」
「どっかで聞いたような能力だな」
次でラストの戦いになるが、おそらく『七元徳』本人が出てくるだろう。
もちろん『七元徳』本人としても『女神』の意図は理解しているだろうし、出来るだけ俺たちの手札を明かしに来るつもりのはずだ。
なんなら『七元徳』はしっかり勝ちに来る気満々だと思う。俺に一泡どころか絶叫させてやろうみたいな気概を先話したときに感じたしな。
問題は最終戦『大罪』陣営はどのデュオで行くか問題だな。
「ここは『大罪の大魔王』の出番か? 俺自身の手札バレはそこまで痛くなさそうと踏んでるんだけど」
「『女神』が『聖天号令』の上位互換のような技を使用してきてもいいのか? 若の手札がバレると完封される道がある」
「主が自身があるのなら……妾は出てもええと思うがのぅ」
「まぁ……通じるかは不明だけど『聖天号令』のような技に対する回答はあるつもりだ。もしそれが通じなかったらそもそも勝負にならん」
「なら若の好きにしたほうが良い。あちらは『七元徳』本人が出てくるだろうさ」
『七元徳』との戦いは、『七元徳』の相方がどんな奴かにもよるけれど、切ったとしても『原罪』は1つだけにしたい。
もし2つの『原罪』を切るのなら、とりあえず選択できる俺ともう一人で行くのが1番丸い選択なんじゃないかと思う。
『七元徳』が今まで見せてきた能力を使えると過程すると出て行けるウチの面子は大分限られてくる。
特にハクやポラールのアビリティなんかを完全に模倣されていたら勝負にならない可能性があるから……ここはどうするべきだろうか?
「そうじゃのぅ……妾たちが出るとするかの」
「1番やる気を出さなそうなのが意外だな」
「ポラールにハク、イデアに阿修羅あたりの『原罪』は見せん方がええじゃろ? 妾のは大丈夫な方じゃ。それにここで出ておくと後々楽できそうじゃ」
「……最初からそれ狙いでここにも来てたな」
「本当ならば部屋で寝ていたいところじゃ。ここは妾達が人肌脱ぐとしようかの」
何故か1体換算であるデザイア&ニャルラトホテプなので、俺と合わせて実質スリーマンセルで挑める詐欺チームってのは確かにありだな。
デザイアはやる気があれば何でもこなせる万能タイプだし、俺が好き勝手やっても器用にサポートしてくれるはずだ。
それに……本人戦闘向きじゃないとか言ってるけど、『罪の牢獄』最強候補の1人だから見てる側も安心できるかもな。
『
「デザイアがやる気なら誰も反論無いだろう。ここは俺の我儘に付き合ってもらうかな」
「主の自由気ままで無茶なアドリブに合わせてあげるとしようかのぅ」
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