第4話 『双剣』の神獣
フェルの解き放たれた『
しかし、封印することに成功したのは良いんだが、俺とフェルじゃ巨人に致命的なダメージを与えることが難しいということも判明したので、他の戦場が良い感じになるまで巨人の近くで待機することになってしまった。
イデアとウロボロスが敵さんの『神聖天装』を参考にしてネメシスを大幅強化してくれるそうなので、とにかくそれまでは見守るしかない。
「『
使うことなんて無いかなって思っていた『
実は先の戦いの中で『
コアを弄っているときに出てくるようなモニターを俺の手元にいる『
そして映し出されたのは、自然豊かだった王都周辺が荒れ地へと姿を変え、『
『バビロン! 聞こえるか~!?』
「おぉッ! 王の『
『さすが情報が回ってるな。そっちのほうは大丈夫そうか?』
「我が無敵のスケルトン軍勢相手に2人幹部格が出てきておりましたが……劣勢だとわかった途端に人の皮を捨てましたぞ」
――ギャオォォォォォォッ!!
なんと『
そんな中戦場に木霊する獣2体の雄叫び。
『
部分部分に立派な黄金の鎧なんかも身に着けているので、あれが王都西門周辺の任されていた王国騎士団の団長・副団長クラスの人間だったんだろう。
戦場を埋め尽くす機動力があって消滅させない限り復活し続けるスケルトンに対して、こんなにも早く正体を現すってことは、砦での光の巨人がバレたから隠す必要も無いって線もあるのかな?
『まぁ……これで王国騎士団の幹部格は人を捨てたってことが大体確定したかな』
「それに我が無敵の軍勢への対策をしているのを見ると……読まれておったようですぞ」
フェルの3倍はあるだろう2足歩行の白狼たちがスケルトン達を巨大な双剣で薙ぎ払っていく、普通であればバビロンの力で不死身に近い性能で湧き出てくるスケルトンの量に飲み込まれるはずだが、双剣で砕かれたスケルトンたちが再生せずにそのまま消滅していっている。
イデアの時からだったが、とことん『大罪』の力を掻き消す方向性で策を練り上げ、そして化け物たちを創り上げてきたようだ。
『
バビロンに対してデバフはかけないけれど、バビロンが他者にむけて発動する力をとことん狙って消しにきているってのは上手いもんだ。
『大丈夫そうか?』
「もちろん! せっかく我が王が来てくださったのであれば……あの獣から全てを絞りだして見せましょう!」
『あんまり気負い過ぎない程度で良いからな』
「『
――ギャオォォォォォォォッ!!
突如現れたのは『
スケルトンを薙ぎ払いながら猛スピードで前進してくる白狼たちも、さすがに真上に出現した巨大なドラゴンを無視するわけにはいかなかったようで、双剣を振り回して飛ぶ斬撃を放ちはじめた。
「ふむ……『
――ギャオォォォォォォォッ!!
触れれば両断確定ってほどに恐ろしい斬撃の中、『
一瞬にして地上が『
さすがにおかしいと感じたのか、『
「痛みも恐怖も感じぬが……疑う知性だけは持っておるようですな」
『本当にバビロン対策してきてるんだな。あんまり見せたこと無かったはずなのに』
「出でよ『黙示録の獣』」
――ギャオォォォォォォォッ!!
『
恐れれば怯ませる『
バビロンも『黙示録の獣』も、豪勢な装飾品をジャラジャラと身に着けているので、正直『
『『
「最早王国騎士団にあらず……人の皮を被っただけの女神の犬どもに、我が手札を少し見せてやるとしよう」
『……やりすぎ注意だぞ』
「王からの許可も出た! 刮目して拝むが良い女神の犬よ!」
――ゴゴゴゴゴゴゴッ!!
ただでさえ『
『
骸の王に刻まれし、真なる『原罪』の力、『黙示録の獣』からも凄まじい量の魔力が溢れだしており、さすがの白狼たちも接近を躊躇いはじめた。
「見るが良い! 『
最高の札が披露される時が来た。
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