第6話 手紙の返事と『準備』
『罪の牢獄』で活躍していた『大罪』の力を司る魔物たちに『
本人たちは特にいつも通り俺が任せた様々なことをこなしてくれている。
阿修羅が仲間になったことによりダンジョンを弄った。
ダンジョン名 『罪の牢獄』ダンジョンLv23 知名度C 総合B(難易度EX)
迷宮都市 街 ルジストル・ホムンクルス多数+リーナ 難易度 無
1F 薄暗い洞窟 ゴブリン集落+スライム+一角ウサギ 罠多数 F
地下1F 朽ちた街 スケルトン+子蜘蛛 『銅』の軍勢化 D
地下2F 湿地帯 スケルトン(泥纏い)+血吸い蠅+スライム C
地下3F 灼熱火山 炎腕魔王イブリース(メル分裂体のためランクS) B
地下4F 破裂の黒森 鬼ノ虎蜘蛛+フレイムリザード+カーバンクル? S
地下5F 闘技場 スケルトン+全滅したら出てくるアヴァロン EX
地下6F 永遠の星空 真雷氷幻鳥+ガラクシア EX
地下7F 星海 メルクリウス+スライム多数 EX
地下8F 鬼の花道 阿修羅 EX
地下9F 地獄の門 ポラール EX
居住区 果樹園 レーラズ+カーバンクル? EX
コアルーム 魔王ソウイチ+カーバンクル? C
こんな感じで阿修羅には一本道で戦いたいとのことだったので配置させてもらったがここまで来ることは基本ないと信じたい。
アヴァロン以外の『
ガラクシアは冒険者やアークで重い犯罪や他国からのスパイらしき人物を洗脳してアークの宣伝をしてもらっている。
俺が戦う相手になりそうな対象を見極めて情報収集してルジストルに報告している。
メルはアークの守護神として、街に入った俺に明確な敵意があるやつを監視し報告する役。分裂体を尾行役として使うこともある。
阿修羅は角さえ隠せば人の中で過ごせるくらいではあるので街の中を見回りしてもらっている。ガラクシアと諜報に行ってもらったら凄い成果をあげそうだ。
ポラールはまとめ役なので、なんでもやるし自己判断で好きなことをやってもらっている。
本当にアークを支えてくれている。
レーラズがアウラウネからユグドラシルになったことでダンジョン内の果樹園に果物たちはなんかエリクサーみたいなものになってしまったため、人の世に出すのは一旦停止して、俺たち用の回復アイテムになっている。
アークの農業区域の農作物は今まで通りに保ってもらいつつ質は大分良くなっているらしい。
そして隣町から返事が来たということでルジストルの所に来ている。
ルジストルとリーナが色々話し合っている中、とりあえず返事の内容を聞かせてもらうと話し合いに応じるのは良いけど、騎士の派兵を許可しろとのこと。
こちらがある程度出した税などの条件は却下されていた。
4日後に騎士が迎えに来るからそれで街に来るが良い、だが騎士の一部がそのままに滞在し歓迎しろとのことだ。
「やっぱこうなるわけか」
「準備をしてよかったですな」
「4日後に来るらしいぞ」
「それまでに色々片付けておきますよ」
返事が来るまでルジストルとリーナはガラクシアの助けを借りながら色々作戦を立てていたようで、この状況を逆に楽しんでいる。
そして気になるのはアークに滞在する騎士はアルカナ騎士団の団長・副団長クラスがやってくるのかどうかってところだ。
「実は帝国と仲良くするつもりなんて無いだろ?」
「この返事を見ると閣下のほうが我慢できないのでは?」
「あぁ…無謀かもしれないが分からせてやりたいな」
「色々調べまして……今なら閣下の望み通り行くかもしれませんよ」
「聞かせてもらおうか」
ルジストルの調査だとアルカナ騎士団は忙しいようで、聖国で急激に増えた冒険者や商人が各地に広がってきて、それの影響か領土内の魔物も活性化してきており、魔物が大量に生息している遺跡なんかが突然発見されてきており、アルカナ騎士団が調査に駆り出されているそうだ。
そのため帝都を守っておるアルカナ騎士団の数は少ないし、領土最南端に派兵している暇はほとんど無いそうだ。
「今回もなんとか手が空いた騎士がやってくるってことね」
「ここで隣町と軽く争っても征服したりせず、最後には手を繋げればそこまで目をつけられることはないでしょう」
「力で黙らせろってことね」
「まぁ最悪はですが…」
今更だが隣町は「ルビウス」っていう名前らしい。
あまり発展はしていないが帝国領南にある数少ない街ということでそこそこ需要はあるようだ。
ちなみにガラクシアが洗脳済みの冒険者が数十人いる。
「ルビウスに滞在しているのは第7師団だそうですよ」
「第7師団か…少し楽しみだな」
前教えてもらった情報だと第7師団は、団長『
ルジストルの調査では第7師団は団長が真面目で人気な師団らしい。
「メルの分裂体だけで大丈夫なのか?」
「メルクリウス様の連絡用分裂体だけいれば十分です」
「ルジストルに任せるけど、自分の身を犠牲にするようなことは考えるなよ」
実は阿修羅が魔物を復活させるスキルを持っているのだが死んでから12時間以内で死体が必要なのでルビウスで死なれて間に合わないじゃ意味ないからな。
騎士団が文官ばかりだったら俺が話をつけるとして手荒なやつらばかりだったら丁重にお帰りいただこう。
帝国騎士団を侮っているわけじゃないんだけど、さっきもアルカナ騎士団が追われている遺跡や「プレイヤー」って呼ばれてる聖国の冒険者たちを早く調査したい。
「残り4日何か必要なものがあれば遠慮せずに言うんだぞ」
「ありがとうございます閣下」
ルジストルはアーク全体に帝国騎士団が来るため、各々準備をしてもらうように手配をするらしい。
俺も帝国騎士団に紛れてアークに侵入してくる輩がいるかもしれないから街の防備を強化するとしようかな。
◇
――帝国領南 ルビウス 領主の館
「ソレイユ様 4日後にはアークとかいう街から使者がやってくる予定になっておりますぞ」
「私は街に残ります。アークへの派兵はバベルに任せます」
「はっ! 私にお任せください!」
「おぉ! わざわざ副団長様が行ってくださるとは!」
帝都からやってきた第7師団はルビウスで待機中であった。
最近できたという迷宮都市アークから税や資源をとるために交渉をルビウスの領主が行うとのことで護衛として第7師団は派兵されている。
団長で『
副団長で『
ソレイユが真面目なゆえどんな任務だろうと請け負ってしまい、アルカナ騎士団の中では便利屋扱いされている集団だが、ソレイユとバベルはそんなこと気にも留めていない。
「失礼の無いように団員たちに言い聞かせておいてくれ」
「はい! 襲撃を受けた場合は適宜撃退します!」
「あぁ…できたばかりではあるが迷宮都市だ。どんな戦力がいるか分からないから無謀なことをしないこと」
「はっ!」
この任務は帝国の資源をより豊かにできる可能性がある重要な任務だと思っている。
交渉のほうが領主が準備万端だということでお任せしているのでソレイユの仕事は少ないが街の守護に全力を注ぐつもりだと意気込んでいる。
「それにしてもダンジョンや遺跡が次々と見つかって恐ろしい世になってきましたね」
「そうだね……民のためにも力を尽くさないと」
ソレイユとバベルは互いに準備の手を動かしながら今の世界について嘆いていた。
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