第4話 最強ステータス
「いや…確かに、師匠からはこのドラゴンソールを受け取る際、何も聞かされてはいなかった。このドラゴンソールに何の意味があるんだ。」
「このドラゴンソールには、所有者のステータスを増加・スキルを習得できる力がある。もちろん、元所持者との契約がされた者のみ発揮される代物じゃ。」
「ほれ。そのドラゴンソールを握り強く念じるのじゃ。そうすれば、おぬしのステータスが分かるはずじゃ。」
アディスは、おじいさんに言われるがまま、ドラゴンソールを握り念じた。
「…!?」
アディスの脳裏に文字が浮かび上がった。
【Lv1】
称号:伝説のドラゴンの子孫、唯一無二の存在、
史上最強の証
体力5700、力5200
防御4800、回避3800
魔力2700、知力2500
スキル:空飛術、炎黒爆撃剣、炎湖、身向
伝説のドラゴンの子孫:炎を操る事ができ、魔力を使わず無限に使用できる
唯一無二の存在:様々なマイナスステータス効果を無効化
史上最強の証:強さの上限が無くなり、経験値も3倍獲得出来る。
「・・・!!!!?」
「なんなんだ…このステータスは・・・」
初めて自分のステータスを見た衝撃が脳裏を駆け巡る。
一瞬でわかったことは、異常なステータスなんだということだ。
顔が張り詰めてしまったが、おじいさんに悟られてはいけないという事を瞬時に察し、冷静を保った。
「どうした!?。何かとんでもないステータスだったのか?」
リアクションを近くで見たおじいさんは、何かあったのだろうと瞬時に把握し、
アディスに答えを求めた。
「・・・。」
「何も答えられんか。まぁ、ええわ。そもそも、そのドラゴンソール自体がレアな鉱石だからの。それを持ってるお前さんは、特別な存在ということでもある。
ドラゴンは、この世界に伝説と言われている生き物じゃ。そのドラゴンの体の一部と、伝説の鉱石「オリハルコン」を融合した物がドラゴンソールなのじゃからな。」
アディスは、おじいさんの話を一言一句聞き逃さなかった。
「・・・。おじいさん。このドラゴンソールは・・・師匠は俺に何をさせたかったのかわかるか?」
アディスは、師匠から何も聞かされていない状態で、このドラゴンソールを引き継いだ重大さを感じ始めていた。
「うむ。単純じゃ。お前は秘めた力を持っておる。その力は師匠は前々から感じとっていたはずじゃ。恐らく、すでに師匠を超えた力を手にしておるが、お前自身がそれを分かっておらず、ドラゴンソールをただ引き継いだ状態になっているだけのようじゃの。」
考えもしなかった・・・。
自分自身の力が、師匠を超えていることなんて・・・。
思い返せば、師匠からは、いつも自分の力について𠮟咤激励をもらっていた。
その時は、いつも師匠はずっと師匠だから、俺の目標で最強な人だと思っていたから、自分の力なんてまだまだと考えていた。
その時、師匠からのある言葉が脳裏をよぎった。
「アディス、鍛錬・努力は認めるが、お前には性格の問題がある。それは、自分の力を信じておらんのじゃ。わしの力を信じるがゆえに素直すぎるのじゃ。わしはもう60を超えとる。昔は伝説のドラゴンスレイヤーと言われていたが、今はもうただのジジいじゃ。その事を忘れるではないぞ。」
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